2018年11月18日(日)

参院6増法案、10日にも採決方針 与野党の対立激しく

2018/7/9 22:00
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参院政治倫理・選挙制度特別委員会は9日、参院定数を6増やす自民党の公職選挙法改正案を審議した。自民党は、野党から党利党略優先だとの批判が相次いだため、同日の採決を見送った。今国会での成立方針は崩しておらず、10日にも委員会で採決し、11日の参院本会議で通過させる構えだ。与野党の対立は深まっている。

 公選法改正案を審議する参院政治倫理・選挙制度特別委員会=9日午後

9日の特別委では、立憲民主党と希望の党が共同で提出した独自案の趣旨説明をした。自民党案のほか、国民民主、公明、日本維新の会の3党の独自案も併せて審議した。このうち、全国を11ブロックに再編する公明案だけが採決、否決された。10日も審議を続ける。

特別委では、自民党が政党が事前に決めた順位に従って当選者を決める拘束名簿式の「特定枠」の導入を法案に盛り込んだことに関する質問が続出した。

国民民主党の足立信也氏は「拘束式を入れると、比例も1票の投票価値が不平等になる」と指摘。同党推薦の参考人として出席した脇雅史・元参院自民党幹事長は「選挙制度は国民のためにあるものであって、自民党のためにあるのではない。本当に抜本改革なのか」と批判した。

自民党案の提出者の岡田直樹氏は「次期参院選まで時間の制限がある。国民への責任を果たす覚悟を胸に刻んでいる」と理解を求めた。

公明党は今国会での決着をはかるため、落としどころをうかがう。9日の特別委で公明案の否決に応じたのはその一環だ。来年夏の参院選に向けて、今国会で制度を整えたい思惑がにじむ。

西田実仁参院幹事長は6日に参院自民党の吉田博美幹事長と会い、比例定数を2増にとどめるよう法案の修正を求めた。9日も自公の参院幹部が法案を巡り協議したが、参院自民幹部は「修正は受け入れられない」と拒否した。公明党は同日、「今後の選挙制度改革について参院の役割やあり方を踏まえ引き続き検討を行う」などと記した付帯決議案を示した。

野党側は反対論が強まる。立憲民主党と希望の党は9日の特別委前に独自の公選法改正案を提出した。石川、福井両選挙区を「合区」し、埼玉の定数を2増やして「2増2減」とする内容だ。希望がまとめた改革案に立民が同調した。立憲民主党の福山哲郎幹事長は「合区は解消したいが、急を要しているので石川、福井は理解してほしい」と述べ、格差是正を優先すると強調した。

安倍政権とは是々非々で臨む維新も、自民案に関しては反対の姿勢だ。野党はあっせん案の提示を拒んだ伊達忠一参院議長への不信任決議案提出も視野に入れている。

参院の選挙制度改革を巡っては、合区を導入した2015年の改正公選法の付則で「次回参院選に向け抜本的見直しに必ず結論を得る」とした。自民党はこれまで憲法改正による合区解消を目指してきたが、今国会では改憲議論が進まず、6月に独自の改正案を提出した。

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