日米韓外相、完全非核化へ結束 「北朝鮮への制裁継続」
日米韓3カ国の外相は8日、都内で会談し、北朝鮮の完全な非核化の実現に向け結束する方針を確認した。ポンペオ米国務長官は会談終了後の記者会見で「北朝鮮は完全な非核化にコミットすると再度約束した」と強調。経済制裁について「非核化が完全に終わるまで続ける」と明言した。
ポンペオ氏は会談で、6~7日に北朝鮮の平壌を訪問し金英哲(キム・ヨンチョル)副委員長と協議した内容について、河野太郎外相と康京和(カン・ギョンファ)韓国外相に説明。完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)に向けた具体的な手順について協議した。
ポンペオ氏は北朝鮮に日本人拉致問題を改めて提起したことも説明。河野氏は謝意を示した。
3カ国会談に先立ち、河野氏とポンペオ氏は個別に会談した。ポンペオ氏は会談後にツイッター上で「『最大限の圧力』の維持」について議論したと発信した。トランプ米大統領は米朝首脳会談前に「『最大限の圧力』は使わない」と発言していたが、今回、ポンペオ氏はこの表現を使った。北朝鮮が米国側をけん制する発信をしていることに反応したとみられる。

ポンペオ氏、北朝鮮に反論「それを言うなら世界中が強盗に」
ポンペオ氏は3カ国会談後の記者会見で、北朝鮮が米国側の非核化の要求を「強盗のような要求」と非難したことについて「それを強盗というなら世界中が強盗になる」と反論した。
安倍晋三首相とポンペオ氏も同日、首相官邸で会談した。首相は「北朝鮮の核・ミサイル・拉致問題の解決は日本と地域の平和と安定に極めて重要だ。日米で連携して解決したい」と話した。ポンペオ氏は「これから協力していかなければならない課題が山積している」と述べた。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。