2018年9月24日(月)

西日本豪雨、緊急メール前に異変 木々や巨石、襲う

西日本豪雨
2018/7/7 22:25
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 夜に入り、気象庁が最大級の警戒を呼び掛ける緊急速報メールが鳴り響いた時には既に、山麓が濁流にえぐられ、押し流された木々や巨石が住宅や人を襲っていた。「一瞬で小川が氾濫した」「裏の家や畑が消えた」との住民の証言から、6日から7日にかけ、記録的豪雨で多数の犠牲者が出た現場の緊迫した様子が浮かび上がった。

捜索が行われる土砂崩れ現場(7日、広島県東広島市)=共同

 広島県内に大雨特別警報が出たのは6日午後7時40分。同県東広島市の会社員の女性(47)が家族4人で自宅を目指し、車で広島市安芸区を走っていたのは午後7時半ごろだった。突然、車のフロントガラスに水とともに石や木など堆積物が勢いよくたたきつけられ、そのまま20~30メートル流された。「死ぬんじゃないか」。周囲で大規模な土砂崩れが起き、2時間閉じ込められ救助された。

 市が安芸区に避難指示を出したのは午後8時17分。市は3分後の午後8時20分、自衛隊の災害派遣要請を県に依頼した。既に多数の救助要請が市民から寄せられていた。

 自らの判断で命を拾ったケースも。3人が亡くなった広島市安佐北区口田南地区でも雨脚が強まり、土砂が崩れるような音が山から響いていた。

 6日午後7時ごろ、主婦の山野文子さん(69)が何げなく窓の外を見ると道路が川のようになっており、娘の家に避難した。同地区を含めた安佐北区全域への避難指示は午後8時すぎ。「夫と胸まで水につかってなんとか家から逃げ出した。命が助かって良かった」

 特別警報後、雨はさらに猛威を振るった。山あいにある広島県東広島市河内町中河内。近貞重雄さん(71)は次男と「避難所に行った方がいいかな」と会話を交わしたが、結局とどまった。

 一夜が明けた7日午前6時すぎ。裏山から水が流れるのが気になり、外に出た。雷鳴と同時に砂ぼこりが舞い「押し寄せた土砂で自宅が真っ二つになるのが見えた」。中にいた妻(64)と長男(37)が巻き込まれた。周りは土砂でぬかるみ近づけない。「2人の名前を呼ぶしかなかった」。しかし返事はなく「避難しておけばよかった」と唇をかんだ。〔共同〕

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