2018年11月20日(火)

オウム真理教・松本智津夫死刑囚ら7人の死刑執行

2018/7/6 8:56 (2018/7/6 12:35更新)
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法務省は6日、1995年の地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教の元代表、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、63)=東京拘置所=と元幹部の計7人の刑を執行した。

1995年9月、移送される松本智津夫死刑囚(警視庁)=共同

1995年9月、移送される松本智津夫死刑囚(警視庁)=共同

一連のオウム事件では松本死刑囚のほか、元幹部12人の死刑が確定しているが執行は初めて。

法務省によると、ほかに死刑執行したのはいずれも元幹部の早川紀代秀(68)、中川智正(55)、井上嘉浩(48)、新実智光(54)、遠藤誠一(58)、土谷正実(53)の各死刑囚。7人同時の死刑執行は異例。

確定判決によると、松本死刑囚は、89年の坂本堤弁護士一家殺害事件や脱会信者殺害事件で、被害者らが自分に敵対したり離反したりしたとの理由で、「ポア」という言葉を使い殺害を指示。94年の松本サリン事件では、サリンの殺傷力や噴霧装置の性能を確かめるため「実際に効くかどうかやってみろ」とサリンの噴霧を命じた。

95年3月の地下鉄サリン事件では、同年1月に発生した阪神大震災に匹敵する大惨事を起こせば、間近に迫った警視庁の強制捜査を阻止できると考え、東京の地下鉄車内にサリンをまくよう指示し、13人が死亡、6000人以上が負傷した。

一審・東京地裁判決は松本死刑囚を「救済の名の下に日本を支配し、その王になろうと各犯行を敢行した首謀者」と位置付け、殺人や死体損壊、武器等製造法違反などの罪で、13事件すべてを有罪と認定。死刑を言い渡した。

控訴審で弁護側は「松本死刑囚は心神喪失状態で訴訟能力がない」と主張、期限までに控訴趣意書を提出しなかった。これに対し、東京高裁は「訴訟能力に疑いはない」として控訴棄却を決定。最高裁は2006年、弁護側の特別抗告を棄却し、死刑が確定した。

松本死刑囚は08年11月、東京地裁に再審請求。10年9月に最高裁が特別抗告を棄却し、再審を認めない決定が確定した。その後も複数回請求し、現在も請求中だった。

かつて再審請求中の死刑囚への執行は避けられる傾向があったが、法務省は昨年相次ぎ執行。再審請求が執行時期に与える影響は小さいとみられていた。

松本死刑囚は東京拘置所に収監されていた。関係者によると、17年5月の同拘置所の報告では松本死刑囚は「明らかな精神障害は生じておらず、面会はかたくなに拒否するが運動や入浴の際に促すと居室から出てきている」という状況だった。

事件から23年。日本の犯罪史上最悪のテロ事件の首謀者は、事件の真相を語ることのないまま極刑に処された。松本死刑囚の神格化や教団関係者による報復も懸念されることから、警察庁は6日、後継団体などに対する情報収集と警戒警備を強化するよう各都道府県警に通達を出した。

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