2018年9月26日(水)

ドイツ移民抑制策、第2党に慎重論 実現まで曲折も

ドイツ政局
ヨーロッパ
2018/7/4 17:05
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 【ベルリン=石川潤】難民・移民問題で対立していたドイツのメルケル首相とゼーホーファー内相は国境に難民らの一時収容施設を設置することで合意したが、実現できるかは波乱含みだ。連立与党の一角で第2党のドイツ社会民主党(SPD)が態度を明確にしていないほか、隣国のオーストリアで警戒が強まっているためだ。

 「この問題は継続して議論する必要がある」。3日夜、与党党首会談を終えたSPDのナーレス党首は新たな移民抑制策に慎重に対応する姿勢を示した。収容施設に難民らの家族が長期間閉じ込められることになれば、人権を重視する同党にとってとても容認できないからだ。施設の詳細などを明らかにするようにメルケル氏に求めた。

 もっとも、SPDの反対で案がつぶれれば、メルケル政権が立ちゆかなくなる可能性がある。支持率が低迷するSPDにとって議会の解散、総選挙は避けたいのが本音。理念と現実の板挟みになっている面もある。

 もう一つ、この案の成否を左右するのがオーストリアだ。メルケル氏らの案では、ほかの欧州連合(EU)加盟国で登録された難民らがドイツに入国しようとした場合、新たに設置する施設に収容したうえ、速やかに元の登録国に送り返すという。一方、早期送還の2カ国協定をドイツと結んでいない国からやってきた難民らはオーストリアに送り返したい考えだ。

 オーストリアのクルツ首相は3日夜「オーストリアの負担になる協定を結ぶつもりはない」と強くけん制した。ドイツが国境管理を強めるなら、オーストリアもイタリアなどとの南部国境を守る対策が必要とも指摘しており、国境封鎖の連鎖が広がる可能性も浮上しつつある。

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