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7大会連続8強 ブラジルは軽くて神出鬼没

2018/7/3 17:00
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メキシコの選手と接触し、ピッチの上に倒れ込むネイマール=ロイター

メキシコの選手と接触し、ピッチの上に倒れ込むネイマール=ロイター

「審判がプレーを止めてばかりいた。ほんの軽い接触でも笛を吹く」

敗れたオソリオ監督が怒っていた。小兵ぞろいのメキシコだが、プロボクサー、プロレスラーの名産地とあって接触プレーには自信がある。なのにブラジルの選手はすぐ倒れるし、サッカー王国のブランドになびいてピッピピッピと笛が鳴る、という腹立ちだった。

なるほど、例えばネイマール。メキシコ戦でも接触の都度もんどり打って、回転数を競うかのように地を転げていた。多彩な技を細身に隠した軽業師は、審判を欺くシミュレーションの常習者としても知られている。半分は本当、半分は風評被害なのではないか。

ネイマールは足元のボールを相手にさらし、誘って動かして逆をとる。それが幼少時よりのたしなみだが、抜かれる相手にすればカチンとくるやり口で、粗暴なタックルの標的になりやすい。けがの危険とも常に背中合わせ。どうせひどい目に遭うのなら、審判にもわかるように派手に転ぶにしかず。ついでに反則を受けたふりの演技も磨いちゃえ、と、そういう順序で彼のスタイルは出来上がったのだろう。

その演技力でFKをせしめることもあれば、悪質なチャージを受けてもシミュレーションを疑われて反則をとってもらえないこともある。長い目で見ると「行って来い」という感じなのである。

ネイマールにとどまらず、相手の足の届かないところにすっとボールを置けるブラジルの選手は「軽さ」を武器にする。1次リーグで大働きのコウチーニョしかり、メキシコ戦では相手の反則にしかならない形勢にうまく持ちこむビリアンの体さばきが秀逸だった。

そしてまた、ブラジルの選手は自分の存在を平気で消せる。51分の先制点。決めたネイマールはビリアンにかかとでボールを預け、人波にどろんと隠れてから最後にゴール前へついと現れた。

軽くて素早い、神出鬼没のゴーストたち。そんな恐ろしい集団にもゲームに乗り切れていない者はいる。ここまで無得点の21歳ガブリエルジェズスである。人前から消える技にかけては天下一品の若者が、消えたまんまでなかなか出てこない。フェノメノ(超常現象)とも称されるチーム最年少のゴーストが枯れ尾花で終わらなければ、ブラジルはいよいよ本物ということになるのだが。(サマラ=阿刀田寛)

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