2018年11月22日(木)

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 21,507.54 -75.58
日経平均先物(円)
大取,18/12月 ※
21,520 -20

[PR]

株主総会ニュース

フォローする

社外役員、独立性に厳しい目 株主総会で賛成比率低下

2018/7/3 18:41
保存
共有
印刷
その他

3月期決算企業の株主総会が一巡した。独立性の観点から社外取締役・監査役の選任で賛成比率の低下が目立った。株主提案に賛同する動きが広がり、業績の低迷する企業では経営トップの選任で賛成比率が低下した。政府が旗振り役となり始まった企業統治改革から5年。株主の監視の目は一段と厳しくなり、議案の賛否を通じて経営側に株主の意思を明確に表明するようになった。

●社外役員

企業が関東財務局に提出した「臨時報告書」をアイ・アールジャパンが集計したところ、2日時点で主要企業472社の6%で社外役員の選任議案への賛成比率が70%以下だった。昨年は賛成比率が70%以下だった企業は4%弱だった。

東京証券取引所が上場企業に適用した企業統治指針では、経営から独立性の高い社外役員を選任するよう求めている。その上で女性や外国人の登用で多様性のある取締役会にするよう促している。企業統治に求める水準が高くなるなか、投資家は「独立性が低い社外役員には原則、反対する」(野村アセットマネジメント)ようになった。

ウシオ電機は社外取締役の賛成比率が51%にとどまった。取引先の出身者であることが理由のようだ。社外監査役では日本触媒小糸製作所が取引先関係者、富士通ゼネラルが筆頭株主の出身者、ジェイテクトが同じトヨタ自動車グループのデンソーの出身で、独立性が乏しいとして賛成比率が6割前後に下がった。

三菱電機は取引銀行出身の永易克典氏への賛成比率が74%になった。他の役員は9割台で、格段に低い。

●株主提案

42社であった株主提案では、賛成比率が2割以上となった企業が3割に達した。香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントはアルパインに対し、親会社のアルプス電気との統合比率が不公平だとして役員選任や増配を提案したところ賛成比率は3割近くになった。オアシスの保有比率は1割程度で、2割の株主が賛成に回った。

三菱UFJフィナンシャル・グループみずほフィナンシャルグループの総会では役員報酬の個別開示を求める株主提案が出された。賛成比率はそれぞれ38%と35%と高く、株主から一定の賛同を得ている。

17年に改定された機関投資家の行動指針(スチュワードシップ・コード)では議案への賛否を開示するよう求めている。かつては会社側の議案に賛成し株主提案には反対することが多かった国内の機関投資家も、総会での行動がガラス張りになり、合理性のある株主提案なら賛成に回ることは珍しくなくなった。

●トップ選任

不祥事を起こした企業や収益性の低い企業はトップの選任議案で株主が意思を表明している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が日経平均株価の採用企業のうち182社を調べたところ、6割近くの企業で会長・社長などの選任議案への賛成比率が低下した。

燃費や排ガスの測定データの改ざんが明らかになったSUBARUは吉永泰之会長の賛成比率が昨年の9割から7割台に下がった。品質問題が相次いだ三菱マテリアルも同様で、一連の不祥事で株主が経営側に疑義を突きつけている。

自己資本利益率(ROE)が低いミズノ三越伊勢丹ホールディングスでもトップ選任への賛成が低下した。朝日生命保険など多くの機関投資家がROEが一定期間5%を下回る企業のトップ選任議案に反対する方針を掲げている。

日本経済新聞社の集計では過去5年のROEが5%未満だった3月期企業は三越伊勢丹ホールディングスやダスキンIHIなど約750社あり全体の3分の1になる。一方で18年3月期に過去最高益となったソニーは吉田憲一郎社長などの賛成比率が前年よりも上昇した。トップの賛成比率は株主が経営に満足しているかどうかの指標になっている。

経営者の保身につながるとして買収防衛策の風当たりも強い。賛成比率が5~6割台など薄氷の承認が相次いた。

株主総会ニュースをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

読まれたコラム