2018年7月22日(日)

事務自動ソフト 米大手が日本開拓 ウィルなど出資

ネット・IT
北米
2018/7/3 12:18
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 【シリコンバレー=中西豊紀】事務作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)世界大手の米オートメーション・エニウェアが日本に本格進出する。2日、ベンチャーキャピタル(VC)のWiL(ウィル、東京・港)などから出資を受けたと発表した。高齢化による労働人口の減少を背景に「自動化」市場での日本の注目度が高まっている。

 オートメーション社は2日、総額2億5000万ドル(約277億円)の資金調達を発表。米ゴールドマン・サックスや米VCのNEAを中心に、WiLも投資家に名を連ねた。同社の企業価値は18億ドルとなり、いわゆる10億ドルを超える「ユニコーン」となる。

 同社は主力の「IQボット」という人工知能(AI)システムを通じて企業の業務の自動化支援を手掛けている。AIが人の作業を覚えて学習することで、電子メールの文言や画像の抽出など自動化が難しいとされてきた作業にも対応できる。

 例えば異なる種類の伝票を管理するためにはあらゆる情報の中から必要な数字や支払い目的を洗い出さなければならないが、機械レベルでもこうした作業を可能にした。

 そのほか業種によって共通の自動化作業を取り出し、簡易なパッケージソフトとして売る「ボットストア」というサービスも始めている。

 今回の資金調達をテコに同社はグローバル展開を進める考え。3月に事務所を開設したばかりの日本ではWiLが持つ企業とのパイプを生かしさらに顧客を開拓する。

 日本経済新聞社の取材に応じたオートメーション社のミヒール・シュクラ最高経営責任者(CEO)は「日本は少子化に直面している一方で生産性を高めるという課題もある」とRPAの広がりに期待を示した。金融や製造業、医療など幅広い産業での活用を想定しているという。

 米調査会社フォレスターによるとオートメーション社はRPAの世界最大手。米グーグルやゼネラル・モーターズのほか、ドイツのシーメンス、フォルクスワーゲンなど大手企業を顧客に持つ。日本のRPA関連市場は2020年度に240億円に上るとされ、グローバルなプレーヤーも目を付け始めている。

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