2019年8月23日(金)

祇園祭の長刀 「争乱で略奪、刀鍛冶が奪還」の伝承裏付け

2018/7/3 11:23
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京都・祇園祭の前祭巡行で、先頭を進む「長刀鉾(なぎなたほこ)」に掲げていた長刀が、天文5年(1536年)の「天文法華の乱」で略奪され、近江の刀鍛冶が買い戻していたことが分かり、京都国立博物館が2日、発表した。

京都・祇園祭の前祭巡行で、先頭を進む「長刀鉾」(2015年7月)=共同

全長約1.5メートルの長刀に彫られた銘文によると、長刀は大永2年(1522年)に京都の刀鍛冶が制作。比叡山延暦寺の僧徒と日蓮宗徒が争った天文法華の乱の際に何者かに奪われ、翌年、近江の石塔寺(滋賀県東近江市)の麓に住む刀鍛冶・助長が見つけて買い戻し、八坂神社に奉納した。

長刀鉾保存会によると、現在は複製した刀で巡行。奪われた長刀について経緯は伝わっていたが、詳しい調査はされてこなかった。博物館の末兼俊彦主任研究員が長刀を調査した際、茎(なかご)と呼ばれる柄に収める部分に銘文を発見、伝承を裏付けた。

末兼研究員は「当時も長刀は有名で、都の大切なものとして周知されていたことが分かる。混乱に乗じて狙われ、盗まれたのかもしれない」としている。

長刀は同博物館で9月29日から11月25日まで開かれる特別展「京のかたな 匠のわざと雅のこころ」で公開される。〔共同〕

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