日産困惑 電池子会社売却、中国ファンドが入金せず

2018/7/3 0:05
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日産自動車は2日、中国の投資ファンド、GSRキャピタルへの電池子会社の売却を中止すると発表した。売却予定額は1000億円程度とみられ、6月29日が売却予定日だったが、同日までに資金が払い込まれなかった。契約済みなのに延期は4回目となり、次の期日も決まっていない。GSRの出方が見えず売却実現は困難になっており、日産は困惑している。

売却対象は「オートモーティブエナジーサプライ」(AESC、神奈川県座間市)。日産が51%、NECグループが49%を出資し、日産の電気自動車(EV)「リーフ」向けのリチウムイオン電池などを生産する。当初は17年末に売却作業を終える予定だったが、これまで3回延期され、6月29日まで延びていた。

先週半ばの段階で、日産とNEC、GSRの3社は今月2日の売却完了で合意していたという。AESCは2日に新たな経営体制への移行を発表する案内も出していたが、急きょ取りやめた。日本側は全くの想定外だったという。

GSRは2日、日本経済新聞の取材に「ノーコメント。今後も何か発表する予定はない」としている。中国の金融引き締めで多くの投資ファンドや企業は資金調達が以前より難しくなっている。

日産にとってAESCは、17年に米ファンドに売却を完了した系列最大の部品会社カルソニックカンセイと並ぶ事業売却の柱だった。日産の現預金は3月末で約1兆1000億円あり、AESCの売却が一旦白紙になっても、今後の設備投資や研究開発にすぐに影響はないとみられる。

NECも困惑している。日産と同時に売却する計画だったが、6月29日に日産から「GSRから入金がない」と伝えられた。AESCだけでなく、NECは電池の電極を製造する子会社、NECエナジーデバイス(相模原市)をGSRに売却する予定でもあり、これも中止になった。

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