2019年7月21日(日)

都内路線価4%上昇、23区周辺部にも波及 18年分

2018/7/2 22:00
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東京国税局が2日発表した東京都内の2018年分の路線価(1月1日時点)は、前年比で平均4.0%上昇した。5年連続のプラスで、上昇率は前年から0.8ポイント拡大した。訪日外国人やオフィスの需要が好調な都心で高い上昇が続いたのに加え、23区の周辺部にも波及したのが特徴だ。世田谷や品川、足立など利便性の高いエリアの開発が全体をけん引している。

都内の税務署管内ごとの最高路線価は全47地点で上昇した。最高路線価の上昇率でみると、10%以上となったのは麻布や新宿、四谷や渋谷など都心のほか、世田谷や足立など23区の周辺部も含めた10地点。5%以上10%未満だったのは32地点、5%未満だったのは多摩地域の5地点となった。

都内で最も路線価が高かったのは中央区銀座5丁目・銀座中央通りの鳩居堂前。1平方メートル当たり4432万円とバブル期の水準を超え、2年連続で過去最高を更新した。ただ上昇率は9.9%と前年の26.0%から鈍化。新宿や渋谷、青山など都心で高い伸びが続くが、上昇率は前年より縮小した地点が多かった。

半面、都心以外では上昇率が前年より拡大した地点が目立つ。例えば、品川区小山3丁目の武蔵小山商店街通り。上昇率は前年より3.5ポイント高い7.3%となった。同地点は東急目黒線の武蔵小山駅前。東京メトロ・南北線や都営地下鉄・三田線に乗り入れ、都心へのアクセスに優れる。

全長800メートルのアーケードが有名な商店街パルムがある駅前では複数の大型再開発が進む。三井不動産レジデンシャルなどが41階建てで約600戸、住友不動産も41階建てで約500戸のタワーマンションを建設中。木造住宅が密集していたエリアが生まれ変わる。

世田谷区玉川2丁目・玉川通りの上昇率は13.2%と前年記録した12.4%をさらに上回った。東京急行電鉄などが運営する二子玉川駅直結の商業施設「二子玉川ライズ」は、17年度の来館者数が3168万人と前年度比で1.5%増加。全館開業した15年春から集客力を維持する。駅の1日あたりの乗降人員も約16万人と1.5%伸びた。

東京電機大など複数の大学誘致でにぎわう北千住も伸びる。足立区千住3丁目・北千住駅西口駅前広場通りの上昇率は前年より2.8ポイント高い14.5%に達した。JR常磐線や東京メトロ・日比谷線など5路線が乗り入れる高い利便性を背景に、マンション開発が相次ぐ。

不動産調査会社、東京カンテイの井出武・上席主任研究員は「価格が上がりすぎた都心は投資意欲が下がり、上昇傾向に一服感が出始めている」と指摘。半面「上昇の余地がある周辺部でも交通利便性が高いエリアは、マンションなどの開発がにわかに活発になってきた」と指摘している。

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