2019年1月21日(月)

大飯、安全対策が争点 差し止め訴訟で4日控訴審判決

2018/7/1 20:24
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関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)を巡り、周辺住民らが関電に運転差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が4日、名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)で言い渡される。一審・福井地裁は安全性の欠陥を指摘して稼働を認めず、関電側が控訴。3、4号機は3月以降、順次再稼働しており、高裁の判断が注目される。

関西電力大飯原発3号機(右)と4号機(福井県おおい町)=共同

2014年5月の一審判決は大飯原発について「地震で原子炉の冷却機能が失われたり、使用済み核燃料から放射性物質が漏れたりする具体的な危険がある」として運転差し止めを命令。11年3月の東京電力福島第1原発事故後、差し止めを認めた初の判決となった。

控訴審では、耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)の予測が適切かどうかが最大の争点となった。証人として出廷した元原子力規制委員の島崎邦彦・東京大名誉教授は関電による基準地震動の予測手法が不適切だとし、「予測が過小評価となっている」と証言。原告側は「地震の想定に欠陥がある」と主張した。

一方、関電側は「(島崎氏の証言は)根拠がなく、基準地震動を見直す必要はない」と反論。地質調査から想定される基準地震動のうち、最も厳しい結果を採用して対策を講じており「安全機能を維持できることを確認した」と訴えた。

17年7月には原告側からの追加の証人申請を内藤裁判長が却下。原告側は「審理を尽くしていない」として裁判官の交代を求める「忌避」を申し立て、訴訟手続きが一時停止した。最高裁が忌避申し立てを退けたことを受け、同11月に結審。原告側は数回にわたり弁論再開を申し立てたが、いずれも退けられた。

東日本大震災以降、原発の運転差し止めを求める訴訟や仮処分申請が各地で相次いだ。震災後に限ると、高裁レベルでは、17年12月に四国電力伊方原発3号機を巡る仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁が差し止めを命じる決定を出した例がある。正式裁判の控訴審で差し止めが認められたケースはない。

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