米朝協議、ずれ込む日程 国務長官の3回目訪朝が浮上

2018/6/29 18:14
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【ワシントン=永沢毅】北朝鮮の非核化の具体策を話し合う米朝高官協議の日程がずれ込んでいる。トランプ大統領が6月下旬の開催をめざすとしていた当初の予定は7月上旬以降になる見通しで、ポンペオ国務長官による3回目の訪朝案が浮上している。米朝首脳会談で合意した早期の非核化の先行きは一段と不透明感が増している。

ポンペオ国務長官は非核化交渉に期限を設けない考えだ(ロイター)

ポンペオ国務長官は非核化交渉に期限を設けない考えだ(ロイター)

「非核化すれば北朝鮮には明るい未来が待っている」。ポンペオ氏は28日、中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相に電話でこう伝え、北朝鮮の非核化に向けた協力を重ねて働きかけた。韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相とも電話協議し「朝鮮半島の非核化はとても重要な時期だ」との認識で一致した。

12日の米朝首脳会談で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が「完全な非核化」を約束した。それから2週間あまり。本来なら6月下旬に開かれるはずだった非核化の具体策を詰める米朝高官協議はまだ開かれていない。このタイミングでの中韓両外相への電話は調整が進まない米側の焦りとも解釈できる。

ポンペオ氏の再訪朝は7月6日の案が浮上している。同日にワシントンで予定していたインド高官との協議を既にキャンセルした。その後、7日に訪日し、訪朝結果を説明する調整も進む。米朝協議はニューヨークや第三国での開催案もあったが、同氏の異例の3回目訪朝は米側の譲歩の意味合いがにじむ。

「『完全な非核化』について、米朝協議では全く誤解の余地がない」。ポンペオ氏は27日にこう語り、核物質や運搬手段などの早期の報告が必要と主張する。ただ、北朝鮮分析サイト「38ノース」は北朝鮮の核施設で建物などの改修作業が急ピッチで進んでいると指摘している。通常通りの作業が進んでいるとし、北朝鮮の非核化の取り組みは進んでいないとの見方を裏付ける。

米政府内にも足並みの乱れがある。ポンペオ氏は米朝協議の開始が遅れていることを念頭に非核化交渉に期限を設けない考えを示すが、米政府内には非核化は期限を含む工程表の作成が不可欠との見方が多い。

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