米軍司令部、ソウル南方に移転 中国にらみ機動性重視

2018/6/29 16:53
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【ソウル=恩地洋介】在韓米軍は29日、司令部をソウルの竜山基地からソウル南方の京畿道平沢にある米軍基地キャンプ・ハンフリーに移した。主力部隊の米陸軍第8軍(約2万人)は2017年7月に移転済みで、名実ともに基地機能が首都ソウルを離れる。朝鮮半島有事の前線基地としてだけではなく、中国を含むアジア太平洋への展開をにらむ拠点としての使命を帯びる。

在韓米軍の部隊を平沢に集約する再編計画は、盧武鉉政権の2003年に決まった。計画の背景には、在韓米軍に北東アジア全体を見渡す機動性を付与する意味合いがあった。平沢基地には烏山空軍基地や、平沢港が隣接しており有事の際に兵力や物資の支援を受けやすい。アジアの他地域に派兵する際の中継基地ともなる。

平沢港から黄海に抜け出た先には、中国の空母「遼寧」が母港とする山東省青島がある。平沢基地で29日に開かれた庁舎の開館式で、韓国の宋永武(ソン・ヨンム)国防相は、平沢基地の役割について「朝鮮半島の平和はもちろん、北東アジアの安定を通して世界平和に寄与する」と述べた。

29日には在韓米軍司令官が兼務する国連軍司令部も同基地に移転した。1950年に開戦した朝鮮戦争を受けて創設された国連軍は、57年に司令部を東京から竜山基地へと移した。北朝鮮の南下に備えてソウル北方に配置されている米陸軍第2歩兵師団の本部も、18年末をメドに拠点を平沢に移す。

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