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ナイーブさと決別 守備的戦術実った日本
至言直言 水沼貴史

2018/6/29 17:30
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決勝トーナメント進出を決め、タッチを交わす日本イレブン=沢井慎也撮影

決勝トーナメント進出を決め、タッチを交わす日本イレブン=沢井慎也撮影

時代は変わった。そう思いながら最後の約10分を見ていた。日本は目の前の勝負を捨て、勝ち上がるために必要な行動に徹した。勇気のいる指示を出した西野監督。それに応えた選手たち。国際舞台で度々ナイーブな姿をさらしてきた過去の日本と、決別したように感じた。

スコアの上では敗れたが、全体的には日本の計画通りの試合だった。選手の疲労をみて先発を6人変更。新しく入った顔ぶれには、守備から入るという狙いが明らかだった。2トップには前から相手を追い回せる武藤と岡崎。サイドのMFに、本来はSBで守備力の高い酒井高を置く。

ポーランドはサイドからの攻めが得意。そのサイドにあえて球を運ばせ、挟み込んでボールを奪うことができた。カウンター対策もまずまず。ボールを失った時は、中盤でまずプレッシャーを掛け、速攻に持ち込ませない。レバンドフスキらに対する最終ラインの微妙なコントロールもうまくいった。ピンチを招いた場面が後半に2度あったが、カウンターを受けた回数自体は少なかった。

スペースが空いて互いに攻め合うような、オープンな時間帯もほとんどつくらせなかった。西野監督が信頼して使ったGK川島がビッグセーブで応えたのも大きかった。

残念だったのはコロンビア戦と同じ、不用意なFKからの失点だけ。ゴールからやや遠い位置ではあったが、不必要なファウルだった。相手はゴールに背を向けていたのだから、反則だけに気をつけて対応してほしかった。

守備に重きを置く布陣にした分、攻撃は停滞した。ボランチ柴崎がいい形でボールを受けられず、球回しのテンポが良くない。左MFの宇佐美もSB長友との連係が合わず、効果的な崩しは少なかった。

FW武藤や酒井高がゴール前でボールを持った時も、シュートを打ったり、縦に仕掛けたりするのではなく、横にボールを運ぶ場面が多かった。W杯初出場の硬さもあったのだろう。遠めからでも思い切って打つなどして、流れを変える工夫がほしかった。

ボールを持った時の仕事は物足りなかったとはいえ、各人は守備での役目を全うしている。それこそが今回の日本の強さなのだろう。誰が出ても、そのときに必要な役割を遂行する。チームとして戦おうという一体感。

3試合を通じ、チームの幅、引き出しが広がったとも感じる。苦境でも勇敢に攻めて追いつき、突き放した1、2戦目のような戦い方。この日のように、守備から入ることもできる。

W杯の決勝トーナメントでベルギーのような強豪と対戦する。それ自体が楽しみなのに、日本の成長がその喜びを倍加させる。

(サッカー解説者)

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