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阪神、若者呼び込め ファン高齢化に危機感
ヤジ封印、応援マナー向上狙う

2018/6/29 6:30
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阪神は2017年度、主催試合の年間入場者数が300万人を超え、12球団トップの座を6年ぶりに奪還した。しかし、足元ではファンの高齢化という危機が忍び寄る。球団は本拠地・甲子園球場に女性や子どもを呼び込み、新たなファンに育てようと懸命に取り組んでいる。

試合開始直前の甲子園球場。スコアボードのビジョン映像で、球団OBの桧山進次郎氏が来場者に語りかける。

女性対象の応援デーなど様々な催しを行っている(9日、甲子園球場)

女性対象の応援デーなど様々な催しを行っている(9日、甲子園球場)

「声援って本当に選手の力になるんですよ。でも、子どもに聞かせられないヤジはね……。たとえば『くたばれ』とか。全ての選手に愛のある声援を」

このビジョン映像は今季初めて登場し、ネット上では「くたばれコール自粛要請」と話題になった。球団がもくろむのは応援マナー全般の向上だ。

実際、最大4万7千人を収容する甲子園の歓声は圧巻だ。好機や得点シーンでは選手を後押しするが、ミスや相手の得点では怒声やヤジとなって襲いかかる。昔ながらのファンには痛烈なヤジも含めて甲子園名物という受け止め方もあるが、球団は「子どもに聞かせられない」という声を重くとらえた。

背景には将来への不安がある。球団の調査では17年の観客の平均年齢は40歳代後半。10年前と比べて7~8歳上昇した。「直近5年間では2~3歳の上昇に抑えられ、若年層の開拓の成果が少しずつ出ている」(営業部)というが、若返りへと転じるほどの劇的効果はない。

球団は優勝という“特効薬"を待ち望む一方、ここ数年、甲子園での観戦の娯楽性を高めることに地道に力を注いできた。

チアガールの「タイガースガールズ」は今季で5年目。球団は「イベント運営全体を支えるファンサービススタッフ」と位置づける。ダンスとマイクパフォーマンスで雰囲気を盛り上げ、開場時の観客の出迎えなども行う。「踊れるだけでなく、しゃべれるメンバーが多いのが売り」(営業部)という。

いわゆるライト層のファン開拓へ「ウル虎の夏」「虎ウィン」「こどもまつり」など来場特典付きイベントも拡大。若い女性ファン「TORACO(とらこ)」を対象にした応援デーでは、限定Tシャツの配布や学生割引も行う。グッズ販売も応援用に限らず、おしゃれな日用品に拡大。カタログ発行は昨季から春・夏の2回に増やした。

12球団を見渡すと目新しさはそれほどないが、昔ながらのファンが多い球団だけに、若い世代へと軸足を移す意思表示の意味は小さくない。未来への投資はどう実を結ぶだろうか。

(影井幹夫)

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