2018年11月17日(土)

お金のデザイン大型調達 顧客獲得競争に勝てるか

スタートアップ
フィンテック
2018/6/27 18:15
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資産運用サービスを手がけるお金のデザイン(東京・港)は27日、東海東京フィナンシャル・ホールディングスなどから総額59億円を調達すると発表した。近く業務提携契約を結び、地域金融機関の顧客にサービスを提供する。若年層など消費者向けのサービスと並行して、法人向けの事業を通じて新規の顧客獲得を急ぐ。

お金のデザインの中村仁社長

お金のデザインはコンピュータープログラムで最適な資産運用を指南するロボットアドバイザーを展開する。主力サービスの「THEO(テオ)」は利用者が年齢や毎月の貯金額、株価急落時の対応など5つの質問に答えると、世界の約6千の上場投資信託(ETF)から最適な商品に積み立て投資ができる。

「若い世代にストレスなく使ってもらえる」。中村仁社長は投資未経験者にも使いやすい仕組みを強調する。昨年8月に最低投資金額を1万円に引き下げたことで、若年層の取り込みが加速。2016年2月のサービス開始以来、運用者は5月末時点で4万3千人を超えた。このうち20~30代が半数を超える。

第三者割当増資で東海東京FHDから50億円を調達する。資本提携により協業もすすめ、傘下の東海東京証券(名古屋市)を通じて、提携先の地域金融機関の顧客にロボアドのサービスを提供する。これにあわせ、お金のデザインは三井住友銀行とりそな銀行から9億円を借り入れる計画だ。

もっとも、お金のデザインの預かり資産残高は260億円超と、ロボアド大手のウェルスナビ(東京・渋谷)の800億円強を大きく下回る。運用手数料は残高の1%と収益性の低さも課題だ。お金のデザインは顧客基盤を広げようと事業会社との連携を進めている。

昨年10月の出資を受け、今年5月にはNTTドコモのポイントサービス「dポイント」を使った投資体験サービスを始め、3週間で10万人を獲得した。実際にテオの口座開設にいたったのは一部とみられるが、「まずは最低1割の流入をめざす」(中村氏)。

フィンテックのスタートアップは若年層の取り込みを得意とするが、単体での利用者獲得は難しい。ネット証券のフォリオ(東京・千代田)がLINEと資本業務提携を結んだり、ウェルスナビがJALと提携したりするなど事業会社との提携が相次ぐ。お金のデザインは追加の資金調達を進めており、事業会社との連携も視野に入れている。 (駿河翼)

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