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ラグビーW杯まで1年 3連戦で見えた収穫と課題

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2018/6/28 6:30
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ラグビー日本代表が6月のテストマッチ3連戦を終えた。イタリアとジョージアという手ごわい相手と戦い、2度の完勝と、1つの惜敗。来年のワールドカップ(W杯)に向けて日本が得た収穫と課題も、同じような割合になったのではないか。

「セットピースが大幅に安定」

「(テストマッチを戦った)この1カ月で、セットピースが大幅に安定した」とプロップ稲垣啓太は話す。最大の成果はこの攻守の起点だろう。

まずはスクラム。マイボールは3試合で計21度あり、その全てできれいにボールを出せた。

最後のジョージア戦だけは、相手ボールのスクラムで4度の反則を取られた。斜めに角度を付けるグレーゾーンの押し方に対応できなかったり、歓声で審判のコールが聞こえなかったりしたためで、こちらは改善が必要。しかし、世界屈指のスクラム強国に、自分たちのボールを全て確保できたのは大きい。

ラインアウトの獲得率も3試合で約90%に達した。しかも、そのうち9割はクリーンキャッチ。狙い通りの攻撃につなげることができた。

「(ジャンパーがどういう動きをして取るかという)サインは変わっていないが、動く頻度が増えた。スピード、ディテールの部分が上がってきた」と稲垣。確かにジャンパーが前後に3、4度フェイントを掛けてから投げ入れるなど工夫が目立った。

スクラム強国のジョージアに負けなかったのは大きな自信になる=共同

スクラム強国のジョージアに負けなかったのは大きな自信になる=共同

このプレーが研ぎ澄まされていたのが2015年W杯の日本だった。獲得率は全チーム中3位の93%。トライの過半数もラインアウトから生まれた。

当時を知るロックの真壁伸弥が5月にこう話していた。「日本には高さがないので、細かいところを練習から常にやらないといけない。(細部について)口を酸っぱくして言う人がジョセフ・ヘッドコーチ(HC)だけにならないよう、選手からしっかり声を出していきたい」。言葉通りの成長を見せられた。

15年当時を上回る側面も出てきた。「相手ボールにプレッシャーを掛けられる時もあった」と稲垣。ラインアウトで相手が投げ入れた球を奪った回数は、3試合で計6度。15年W杯は4試合で3度しかなく、全チーム中のワースト2位だった。攻守で機能した今回のラインアウトを1年後の本番で見せられれば、日本の戦いはずっと楽になる。

課題だった組織守備も向上した。昨秋から導入した速い防御ラインを微修正。前進の速度を上げ、さらに"攻撃的"に変えた形が機能した。最後のジョージア戦のタックル成功率はチームの目標である85%を上回る約90%。相手が本来のFW勝負にこだわらなかったとはいえ、完封勝利の要因となった。

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