2018年7月19日(木)

南北、鉄道連結・補修へ協議 制裁緩和にらむ

南北首脳会談
朝鮮半島
2018/6/26 19:00
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 【ソウル=恩地洋介】韓国と北朝鮮は26日、軍事境界線にある板門店の韓国側施設「平和の家」で、南北間の鉄道連結・補修事業について協議する会議を開いた。国連安全保障理事会が決議した対北朝鮮制裁の解除後に備え、北朝鮮内の鉄道の状況把握や事業計画の進め方について意見を交わした。

 南北間の鉄道協力は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が署名した4月の板門店宣言に盛り込んだ。北朝鮮とロシアの境界付近から朝鮮半島東部沿岸を縦断する「東海線」と、ソウルから平壌を経由して中朝境界の新義州に至る「京義線」が対象だ。

 韓国側代表の金正烈(キム・ジョンリョル)国土交通省第2次官は協議に先立って記者団に「制裁解除後に進められる事案の調査、研究、準備について協議し、協力の基盤を整える」と強調。北朝鮮が派遣した鉄道省のキム・ユンヒョク次官は「北南の鉄道協力は我々の経済事業のけん引機のような役割を果たす」と会議の冒頭で述べた。

 韓国の革新政権は南北の鉄道連結に関心を示してきた。最初の合意は金大中政権下の2000年。盧武鉉政権は07年には、北朝鮮側の開城工業団地と韓国を結ぶ京義線で貨物列車を一時、定期運行したこともある。

 文政権の経済政策には、朝鮮半島とユーラシア大陸をインフラでつなぐ構想がある。文氏は22日にロシアのプーチン大統領とモスクワで会談し、朝鮮半島縦断鉄道とシベリア鉄道の連結に向けた共同研究で合意した。

 ただ、米国と北朝鮮の非核化交渉に進展がない限り、国連の経済制裁は続く。韓国側は「制裁順守」を唱えながら調査・研究を進める構え。北朝鮮の鉄道は線路の老朽化と電力不足にあえぎ、時速30~40キロメートルの走行が限界とされる。南北の鉄道連結事業には6兆ウォン(約6000億円)が必要との試算もある。

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