2018年12月14日(金)

中国ファーウェイ、豪議員の視察旅費を負担

ファーウェイ
2018/6/26 18:00
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【シドニー=松本史】中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が2010~18年にかけてオーストラリアの議員の視察旅行12件の旅費を負担していたことが26日、分かった。シンクタンクの豪戦略政策研究所(ASPI)が公表した。外国企業による議員の旅費負担は違法ではないが、安全保障上の懸念が指摘されるファーウェイと議員との関係に批判の声が上がっている。

ASPIによると、ファーウェイが旅費を負担したのは与党・自由党の議員が7人、最大野党・労働党が5人。10~18年の国内外の企業による議員の旅費負担は全体で55件で、ファーウェイが最も多かった。

豪メディアによると、議員らは広東省深圳市にあるファーウェイの本社に招かれ、ビジネスクラスの航空券や現地での宿泊費、食事代を企業側が負担した。全体の金額は不明だが、航空券代だけで総額数百万円に上ったとみられる。ビショップ外相も野党議員時代に参加するなど、ターンブル政権の現役閣僚の名前も挙がる。

ASPIの調査は連邦議会に提出された議員の報告書を基にしている。ビショップ氏の報道官が「議会への報告義務にのっとっている」と弁明する通り、企業からの旅費提供は報告義務はあるが、違法ではない。

一方、豪州はファーウェイへの警戒感を強めている。12年には豪州全土に高速通信網を敷設する「ナショナル・ブロードバンド・ネットワーク」計画への参画を目指したファーウェイに対し、豪情報機関がサイバーセキュリティー上の懸念を指摘。最終的には事業者から除外された。

現在進む次世代通信規格「5G」の導入でも、複数の議員が同様の理由でファーウェイの除外を求めている。ある労働党議員は豪AAP通信に対し、企業からの便宜供与に「政治家は極度に注意しなければならない」と指摘している。

ファーウェイは中興通訊(ZTE)と並ぶ中国通信機器大手。米連邦通信委員会(FCC)は4月、両社を念頭に、米国内の通信会社に対し外国企業からの通信機器の調達を禁じる方針を決定した。米国防総省も全世界の米軍基地にある店舗で両社製の携帯電話の販売を取りやめるなど、安全保障上の理由から導入を制限する動きが広がっている。

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