米国務長官、非核化交渉「期限設けず」
対北朝鮮で米メディアに
【ワシントン=永沢毅】ポンペオ米国務長官はCNNテレビの電話インタビューで、非核化に向けた北朝鮮との交渉に期限を設けるつもりはないと表明した。CNNによると、ポンペオ氏は詳細な工程表を示すのは時期尚早との考えを示したという。非核化の進捗を常に点検する意向も示したが、非核化プロセスの先行きに不透明感が増してきた。
インタビューは24日に収録された。ポンペオ氏は非核化交渉に関して「2カ月だろうが6カ月だろうが、期限を設けるつもりはない」と語った。同時に非核化に向けた取り組みが着実に進んでいるかどうかを「絶えず再評価する」と述べた。交渉に一定の期限を設けなければ、結果として非核化の取り組みは遅れることになる。
米朝首脳の共同声明では、北朝鮮が「完全な非核化」を約束し、非核化の完了期限や検証方法といった具体策を高官協議に委ねた。期限を含む非核化の工程表づくりは今後の米朝交渉の焦点の一つだった。
米国防総省高官は24日、ロイター通信など一部メディアに時期や工程など非核化の具体的な進め方を北朝鮮に示すと述べていた。ただ、同省のホワイト報道官は25日「北朝鮮との外交プロセスに明確な期限はない」とツイッターに投稿し、この発言を否定した。