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違法残業監視に民間の力 厚労省、対策強化へ委託

(更新)

厚生労働省は7月から働き方改革の一環として、民間の力を借り、残業に関する企業の監督体制を強化する。具体的には残業をさせる際に労使で結ぶ「三六協定」の届け出がない会社に対し、厚労省の委託を受けたコンサルティング会社などの事業者が調査票を送って現状を記入させ、回答に応じて専門家が指導する。同省は事業者として社会保険労務士らでつくる団体などを想定している。

労働基準監督官による従来の立ち入り調査と組み合わせることで、これまで手が回らなかった多くの企業に目を光らせる狙い。

労働基準法は労働時間を「1日8時間、週40時間」などと定め、それを超えて働かせるには同法36条に基づき協定を結ぶ必要があるが、協定がない違法状態で残業をさせている企業は多い。厚労省の2013年の調査では、約1万の企業のうち協定を結んでいたのは約半数にとどまる。締結しない企業に理由を尋ねると「協定を知らなかった」という回答が多かった。

事業所は全国に約400万あり、計約3千人の監督官では指導にも限界があった。監督の実施率は16年で4%程度にとどまっていた。

今回の新事業では、委託先から企業に送る調査票に(1)協定締結の有無(2)労働時間の状況(3)就業規則策定の有無――などを記載。問題が確認されたり、事業所から相談を求められたりすると、弁護士や社会保険労務士、監督官OBらが改善を指導する。

当面の対象は従業員10人以上の約45万事業所。長期間回答しないなど、悪質な事業所を把握できるだけでも違法残業監視への大きな進歩となるという。

政府の規制改革推進会議は17年5月の答申で、一部事業の民間委託を盛り込んでいた。一方、労働問題に詳しい弁護士らからは「監督官の増員が先決だ」との指摘も出ていた。〔共同〕

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