美団点評、香港に上場申請へ 小米に続く大型上場

2018/6/22 21:09
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【香港=木原雄士】中国の生活関連サイトを運営する美団点評は香港取引所に株式上場を申請する方針だ。香港メディアによると60億ドル(6600億円)規模の調達をめざしている。7月に香港に上場予定の中国スマートフォン(スマホ)大手の小米(シャオミ)に続く大型の新規株式公開(IPO)になる可能性がある。中国の有力な未上場企業の上場が広がってきた。

2010年に創業した美団はもともと米グルーポンのような共同購入サイトを手掛けていた。15年にグルメ口コミの大衆点評と合併し、レストランの検索・予約やネット出前、旅行サイト、車の手配など幅広い事業を手掛けるようになった。

ここ数年で急成長した中国スタートアップの代表格で、サービスの利用者は6億人ともいわれる。いまや中国の若者のほとんどが美団のサービスを利用し、生活インフラの一部になっている。この4月にはシェア自転車の摩拝単車(モバイク)も傘下に収めた。

美団はレストラン予約や宅配にとどまらないネットを通じた生活の総合サービスをめざしている。上場によって調達した資金の一部は無人宅配サービスなどの開発費用に充てる。美団にはネット大手の騰訊控股(テンセント)が出資している。同じネット企業としてアリババ集団と覇権争いを繰り広げるテンセントは美団と協力を深めたい思惑がある。

未上場で10億ドル(約1100億円)以上の価値を持つ企業は「ユニコーン」と呼ばれる。米調査会社CBインサイツによると、美団の評価額は300億ドルと、ライドシェア大手の米ウーバーテクノロジーズ、中国の滴滴出行、小米に続く世界4位。民泊仲介大手の米エアビーアンドビーとほぼ同じ価値を持つ。

香港では上場ルールの緩和を受けて、中国ハイテク企業の上場観測が相次ぐ。滴滴が年内にも上場申請するとの見方があるほか、電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」を手掛けるアント・フィナンシャルや、個人間のお金の貸し借りを仲介するピア・ツー・ピア(P2P)金融大手の陸金所の上場も有力視されている。

日本でIPOが話題を集めたフリーマーケットアプリ大手メルカリの時価総額は6千億円程度。数兆円の時価総額になるとみられる小米や美団とはケタが1つ違う。中国のハイテク企業が上場によって存在感を一段と高める可能性がある。

もっとも、金融市場でネット企業の評価は定まっておらず、小米がめざす公開価格は割高との指摘もある。小米や美団の調達額が想定を下回ったり、上場後に株価が大きく下げたりすれば、他のハイテク企業が上場に二の足を踏む可能性もある。

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