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スペイン 崩しの教則本 「穴熊」イランを攻略

2018/6/21 19:00
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前半、攻め込むスペインのイニエスタ=沢井慎也撮影

前半、攻め込むスペインのイニエスタ=沢井慎也撮影

「8人がゴール近くで守っていたからね。それは難しくなるよ」。イランの堅守に手を焼いたスペインのイエロ監督はぼやいた。スペインがピッチに描いたパスの総数は805本(イランは219本)。パス成功率は実に89%に達した。

それでもスコアは1-0。それを非難してはなるまい。スペインだから抜けたイランの関門としか思えないからだ。

"穴熊戦法"を採る相手をどう崩すべきかの、まさに「生きた教則本」だった。「ワイドにワイドに、そしてプレッシャーをかけ続けさせた」とイエロ監督。この日は右からの崩しがカギになると見て、SBにカルバハル、ウイングにバスケスを先発させた。

そのサイドの左右からの崩しが実に効果的。MFも加わってできる三角形が自在に内角や縮尺を変えながら1タッチパスをつづっていく。イニエスタ、シルバ、イスコはイランの鋭い寄せを受けながら、高速のパス交換の中に「間」さえこしらえてみせる。それが守備側の足を一瞬止め、受け手を楽にする。

彼らの足にかかると、ペナルティーエリアの横幅のピンポイントのサイドチェンジのパスもお手のものである。

54分のディエゴコスタの決勝点は、足に鳥もちでも付いているのではというイニエスタの中央の崩しから生まれた。これもサイドから圧力をかけ続けたことが伏線になったといえるだろう。

大会前、かすかな傷とされた1トップもディエゴコスタが2戦連発の3得点と当たっているのが頼もしい。ブラジル出身の気性の荒い点取り屋が今は自制心を発揮している。「本当に勝利にコミットしてくれている。攻守両面でこちらの要求に応えてくれている」とイエロ監督は絶賛だ。

待望の勝ち点3とともにスペインの国際試合無敗記録は22に伸びた(15勝7分け)。大会2日前に衝撃の監督交代があったことが遠い出来事のように思える充実ぶり。

真に恐るべきは監督が代わってもびくともしない彼らのスタイル、それを表現できる選手、そんな選手を生み出す、この国のサッカーの在り方そのものにある。

(カザン=武智幸徳)

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