2018年9月21日(金)

好調の工作機械受注に潜む米中摩擦の影、5月は過去最高

2018/6/21 15:10
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 日本工作機械工業会(東京・港)が21日発表した5月の工作機械受注額(確報値)は、前年同月比14.9%増の1492億4400万円だった。18カ月連続で前年を上回り、5月としての過去最高を更新した。ただ稼ぎ頭の中国はマイナスとなっており、米中間の貿易摩擦による投資鈍化への懸念も高まっている。

工作機械は史上最高レベルの受注水準が続いている(シチズンマシナリーの軽井沢本社)

 外需(輸出)は9.5%増の863億4600万円だった。5月としては過去最高だったが、主力の中国向けは9.5%減の246億9900万円と3カ月連続で前年を下回っている。中国ではスマートフォン(スマホ)など電子機器の受託製造サービス(EMS)関連の受注が減少。自動車や一般機械向けは好調だったものの、電気・精密向けが68.3%減の36億円にとどまったことが大きく影響した。

 欧州は14.5%増の194億7600万円、北米は23.8%増の256億8200万円、内需(国内)は23.2%増の628億9800万円だった。日米欧は主力の自動車や一般機械向けが好調に推移しており、安定した伸びにつながっている。

 同工業会によると、7~9月の受注見通しに関し「増加」すると応えた社の割合から「減少」と答えた割合を差し引いた指数(DI)はプラス8.4と7期連続で減少が増加を上回った。

 21日、東京都内で記者会見した同工業会の天野正義専務理事は今後の受注の見通しについて「先行きも横ばいで『高原状態』が続くのではないか」と話した。

 ただ、米中の貿易摩擦が改めて懸念材料として浮上しつつある。天野専務は工作機械業界への影響について「日本企業の中国から米国への輸出は多くないのではないか。中国の工作機械メーカーの北米輸出も少なく(関税が引き上げられても)敵失という意味でのメリットは大きくない」と話した。直接的な影響はほとんどないとの見方だ。

 一方、米中間の報復関税の応酬による貿易の縮小には懸念を示した。景気動向に敏感な業界だけに、貿易の停滞により世界経済が減速すれば影響は避けられない。

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