2018年11月16日(金)

米政権報告書、中国の知財侵害を糾弾、スパイや規制など例示

2018/6/20 14:13
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【ワシントン=鳳山太成】米ホワイトハウスは19日、中国の知的財産侵害の事例を例示した報告書を発表した。中国政府がスパイ活動や外資規制など様々な手口を使って、米国の知財や技術を奪っていると糾弾した。7月上旬から中国の知財侵害に対して発動する制裁関税の正当性を主張し、中国に圧力をかけるねらいがあるとみられる。

報告書の題名は「中国の経済的な侵略が、米国と世界の技術や知財をどう脅かしているか」。対中強硬派で知られるナバロ大統領補佐官が率いるホワイトハウス通商製造政策局が作った。

大きく分けて5つの手口で中国政府は米国の知財や技術を奪っていると指摘した。まず、物理的あるいはサイバー空間を利用して企業秘密を盗み出す行為を挙げた。経済スパイを企業内部に送り込んだり、サイバー攻撃を企業にしかけたりして情報を盗み出していると非難した。

米国の大学や研究所に所属する中国人を操ったり圧力をかけたりして、無意識のうちに中国の軍事力強化に役立つような情報を集めさせている実態にも言及している。

中国への進出を望む企業への規制も問題視した。対中投資を認める代わりに技術移転を求めたり、重要なデータを中国国内で保管させたりするなど、外国企業の技術が中国に移される仕組みを整えているという。

中国の大きな経済力を活用して企業に圧力を強めているとも指弾した。技術を持つ米国企業にM&A(合併・買収)をしかけたり、購買力をちらつかせて技術移転を求めたりする例を紹介した。世界のサプライチェーン(供給網)に欠かせないレアアース(希土類)の輸出を抑えて外国企業を不利にし、工場や技術を中国に移させるよう仕向けていると批判した。

米政権は通商法301条に基づき、中国の知財侵害に対する制裁関税を7月6日から段階的に発動する。同法を担う米通商代表部(USTR)も3月、関税を課す理由として中国の知財侵害を指摘する報告書をまとめている。

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