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スーパー、6割超の品目で値下げ 3年9カ月ぶりの多さに

スーパーで値下げの動きが広がっている。金融情報会社ナウキャストによると、足元で6割超の品目が1年前より値下がりし、値下げした品目の割合は3年9カ月ぶりの大きさとなった。政府がめざすデフレ脱却が遠のき、金融緩和がさらに長期化する可能性がある。

ナウキャストは全国1200店のスーパーを対象に217品目の日用品や食品の物価を毎日集計している。6月の物価上昇率(17日までの平均)は前年同月比でマイナス0.39%で、5月(マイナス0.05%)から大きく落ち込んだ。マイナス幅は原油価格が急落した直後の14年11月(0.50%)以来の大きさだ。

1年前のビール値上げの影響が一巡し、日本酒やワインも前年同月より1%ほど安くなっている。台所食器洗剤や女性用頭髪化粧品といった日用品も1年前より5%前後安く、この数カ月で値下がり率が大きくなっている。乾麺やみりん、文具紙製品など、数カ月前まで上昇していたのに下落に転じる例も増えた。

値上がり組にも特徴がある。水産瓶詰、穀類、のり、畜肉缶詰、粉類など、農水産物が多い。国際商品相場の上昇や不作・不漁といった供給要因でやむをえず値上げしているものが中心で、需要主導とみられる値上げ事例は少ない。

ナウキャストの広瀬健氏は下落品目の割合が増していることに着目し「『値上げが難しい』段階から『値下げせざるをえない』という局面に転じつつある」と指摘する。

スーパーの価格動向は消費者の購買意欲の強さを示し、総務省の消費者物価指数(CPI)の先行指標にもなる。4月の全国CPI(生鮮食品除く)は前年同月比で0.7%の上昇と3月から伸びが0.2ポイント縮んだ。スーパーの価格からは夏以降も物価の停滞が続く可能性が高まっている。

日銀は4月時点で2018年度の物価上昇率は1.3%とみていたが、7月の金融政策決定会合での下方修正は避けられそうにない。追加の金融緩和余地は乏しく、現状の金融緩和を「粘り強く続ける」(黒田東彦総裁)ことで、時間をかけて2%の物価目標達成をめざすことになりそうだ。

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