2019年5月27日(月)

不安の一夜 爪痕深く 大阪北部地震、復旧急ぐ

2018/6/19 11:59
保存
共有
印刷
その他

相次ぐ余震、復旧しないライフライン――。大阪府北部で震度6弱を観測した地震から一夜明けた19日、体育館などに避難した人々は不安の朝を迎えた。断水やガスの供給停止のため暮らしの行方は見通せず、「安心できる日が早く訪れてほしい」。ブロック塀が倒れ小学4年の女児(9)が犠牲になった現場では、多くの人が花を手向けた。

「心細い」身寄せ合う 避難所

地震発生から一夜明け、避難所で配られた朝食をとる子どもたち(19日午前、大阪府高槻市)

地震発生から一夜明け、避難所で配られた朝食をとる子どもたち(19日午前、大阪府高槻市)

自治体が開設した避難所に身を寄せた人々は余震の続く不安な夜を明かした。

高槻市立五百住小学校では、ブルーシートや毛布を敷いた体育館に高齢者や親子連れなど約50人が避難。近くで一人暮らしをする女性(73)は「心細い」と友人と一緒に過ごした。自宅は築30年超の一軒家で耐震工事もしていない。「大きな揺れが続いた熊本地震を思うと、家では眠れない」と話す。

近くで50代の息子と2人暮らしをする女性(82)は地震の揺れで落下したテレビが頭に当たり負傷し、包帯を頭に巻いた。仕事で日中不在にする息子に説得され避難所を訪れたが、「息子の帰りを待ちわびてしまう。早く安心して自宅で過ごしたい」と疲れた様子だった。

フィリピンから13年前に来日した英会話教師のモウリ・シェリルさん(41)は、10歳と8歳の息子と共に避難所へ。「息子が友人と明るく過ごしてくれている」と話しながらも、「子供はどうしても騒いでしまう。仕切りがない公共の場では周囲に迷惑をかけるのでは」と心配していた。

住民、給水待ち切れず 水道・ガス

大阪府高槻市では19日午前も市内全域で断水が続いている。市立冠小学校では正門近くに給水タンクを設け、水を求める近隣住民らに対応した。 給水は午前8時からの予定だったが、約2時間前から水を求めて姿を見せる住民らが増え始めた。近くに住む柳田正子さん(67)は知人から給水できることを聞き、駆けつけた。柳田さんは「自宅の蛇口から水は出ているけれど、心配なので料理や飲み水としては使えない。早く自宅の水が使えるようになってほしい」と漏らした。

市内で喫茶店を営む宮脇敏夫さん(60)はガスの供給停止で休店を余儀なくされた。「自営業者にとっては死活問題。できるだけ早く営業を再開したいが……」と途方に暮れる。

自宅は屋根瓦の一部が崩れた。「ガスが出ないからお湯が使えず、水でシャワーを浴びることになるかもしれない」とため息をつく。「水の圧力は弱いが、出るだけまだましだと思うしかない」と話した。

モノレール再開遠く 交通網

大阪モノレールは施設の点検などのため、運転再開のメドが立たず、歩いて職場に向かう人らの姿が目立った。

阪急電鉄と接続する南茨木駅(大阪府茨木市)。兵庫県尼崎市の会社員、山田実男さん(68)は「昨夜自宅に着いたのも午後11時ごろ。3時間しか寝られなかった」と疲れた様子で話す。普段は阪急を経由して南茨木駅でモノレールに乗り換え、摂津駅(同府摂津市)近くの会社に向かうが、きょうは約2キロを歩いて通う。普段より2時間ほど早く自宅を出たといい、「とにかく早く復旧してほしい」と訴えた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報