中国5県企業にも余波、大阪で震度6弱
秋川牧園=府内拠点壁にひび メガネの田中=関西の5店舗休業

2018/6/18 20:40
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大阪府北部の震度6弱を観測する強い地震があった18日、中国5県の企業は関西にある拠点の状況把握に追われ、一部で被害もあった。関西の高速道路が通行止めになった影響で物流が一時停滞。公共交通機関でも一時乱れが発生し、広島県内では宿泊施設の予約キャンセルが発生した。高速バスでは19日まで運休が続く見通しもあるなど影響が出ている。

JR岡山駅の新幹線改札口は午後になっても運転再開を待つ客などで混雑した(18日)

鶏肉製品製造の秋川牧園では、揺れが大きかった大阪府茨木市の物流拠点・大阪センターで壁にひびが入るなどの被害があった。従業員は全員無事だったが「(本社がある)山口から商品が届くのか、近畿への配送が可能なのかまだわからない」(経営管理部)。情報を収集すると同時に状況を見極めていく考えだ。

西日本を中心に「メガネの田中」を運営するメガネの田中ホールディングス(広島市)は大阪府や兵庫県内の店舗計5店舗で休業した。店舗や商品への被害はなかったが、テナントで入っている商業ビルが休業になった影響があった。

食品スーパーのハローズは「大阪方面からの物流で影響が若干あった程度で、店舗の営業にダメージがあるほどではない」(経営企画室)。イズミは食品メーカーや物流業者などの状況について情報を収集している。

エフピコは京都府内や兵庫県内の拠点に被害はなく、大阪の高速道路が止まったことで「荷動きに若干の影響が出た」。広島県福山市の衣料メーカーは「運送会社の社員が出社できず、大阪方面に出荷した商品が届いていない。運送会社から『あす以降も影響が残る可能性がある』と聞いており、代理店にその旨を連絡した」と話した。

関西に拠点を置く地銀も影響が出た。山陰合同銀行は18日、オフィスビル内にある尼崎支店(兵庫県尼崎市)を休業した。ビルの管理会社から、建物点検の要請があったためだ。異常がなければ早期に営業を再開したい考えだ。

鳥取銀行の大阪支店(大阪市)は職員11人のうち、2人は出勤を取りやめた。職員の安全は確認できており、営業も通常通り続けた。同行の担当者は「まずは取引先の安全など現状を把握し、必要に応じて支援したい」と話した。

山陽新幹線は18日午後3時前に上下線とも運転を再開したが、運行本数の減少や遅れが続いた。

高速バスでは、中国ジェイアールバス(広島市)などで出発済みの一部の便が運行を中断し、出発地に引き返した。高速道路の通行止めは解除されたが、既に終日運休を公表した高速バスは、混乱を避けるためにそのまま運休した。車両繰りもあって19日も運休予定の便が出る見通しだ。

中国地方を訪れる旅行客や出張客らにも影響が出た。JR広島駅直結のホテルグランヴィア広島(広島市)は18日午後4時時点で60件の当日キャンセルがあった。新幹線の一時運転休止で、東京からのインバウンド(訪日外国人客)の団体予約がキャンセルになったことも影響した。

リーガロイヤルホテル広島(同)も同時点で関西方面からの宿泊予定客などを含め、22件の当日キャンセルがあった。

中国地方から応援の動きも出ている。中国地方整備局は18日午後、道路、河川、建築関連の専門職員など7人を緊急災害対策派遣隊(テックフォース)として近畿地方整備局へ派遣した。現地に到着してから被災状況を把握し、応援対策本部へ情報を伝える。出発式で代表の藤原浩幸・道路保全企画官は「近畿地方整備局のもとでしっかりと情報を把握し、技術力をもって支援する」と話した。

鳥取県は被災建物の危険度の判定作業などを支援する職員8人を派遣した。兵庫県庁にある関西広域連合広域防災局に2人を派遣。鳥取県の担当部署が大阪府や京都府と調整し、残り6人の活動場所などを検討する。先遣隊として被災状況や現地のニーズを把握し、第2陣の派遣も検討する。

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