「ゲーム障害」新疾病に、WHO スマホで依存広がる
【ジュネーブ=共同】世界保健機関(WHO)は18日、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新たな疾病として認定し、依存症の一つとして「国際疾病分類」の最新版に加えたと発表した。スマートフォンやタブレット端末の普及に伴ってゲーム依存が広がり、世界各国で問題化していることが背景にある。
WHO当局者は「概算でゲームをしている人の2~3%がゲーム障害とみられる」と指摘。これまで正式な病名はなかったが、国際的な標準となる病気の分類に盛り込むことで「各国で診断例が増えて研究が進み、治療法確立への寄与を期待する」と強調した。
ゲーム障害は、ゲームをしたい衝動が抑えられなくなり、日常生活よりゲームを優先し、健康を損なうなど問題が起きても続けてしまう特徴があると定義された。家族や社会、学業、仕事に重大な支障が起き、こうした症状が少なくとも12カ月続いている場合に診断できるとした。
国際疾病分類の最新版は2019年5月のWHO総会で採択される予定。22年1月から施行されるが、世界中の医療従事者や研究者に準備を促すため事前に公表されている。〔共同〕