2018年11月13日(火)

テレワーク経験者は4%どまり、希望者4割も エン・ジャパン

2018/6/18 15:00
保存
共有
印刷
その他

人材サービス大手のエン・ジャパンは18日、在宅などオフィス以外の場所で働くテレワークの実態調査を発表した。政府が新たな働き方として推奨し、大手企業を中心に導入も広がりつつあるが、実際に経験したことがある人は4%にとどまった。未経験者の4割が「テレワークで働いてみたい」と答えるなど関心は高いが、企業と個人が共にいま一歩踏み込めていないようだ。

同社の総合求人・転職支援サービスのユーザーを対象に4~5月にネットで調査。8341人から回答を得た。

これまで働いたことのある会社で「テレワーク制度がある」と回答した人は17%だった。これに対して実際に経験したことがある人は全体の4%にとどまった。

経験者に実際の働き方を複数回答で聞いたところ、自宅で会社と連絡を取りながら働く「在宅勤務型」が83%、サテライトオフィスなど会社以外の場所で働いた人が25%だった。利用日数は「週に1~2日」が56%で最も多い。

経験者がテレワークを利用した理由としては「通勤時間を短くしてプライベートを確保する」が39%で最も多かった。これに「外出が多く仕事を効率化するため」(33%)、「業務に集中できて生産性が上がる」(32%)が続いた。一方、「出産・子育てのため」は15%、「介護のため」は5%だった。

経験者は多くはなかったが、そのうちの77%は「今後もテレワークで働きたい」と答えた。「遠くまで満員電車で通勤して体力や精神力を削られていたが、自宅勤務でストレスなく仕事できる」(21歳女性)、「約2時間かけて会社に通っていたが、平日に子どもたちと夕食を一緒に食べることができる」(35歳女性)といった声があった。

一方、「今後はテレワークで働きたくない」という答えも11%あった。「自宅での仕事はプライベートとの線引きが難しく、終業後もパソコン開いて作業していた」(36歳女性)「業務の難しさや時間のかかり具合を上司が把握できず、『短時間でできるはずだ』と思われて正当な評価を得られなかった」(44歳男性)という指摘もあった。

政府は共働きで子育て中の世帯や高齢の親の介護で毎日の出勤が難しい人でも働き続けやすい仕組みづくりとして、テレワークを推奨している。17年7月24日には東京都や経済界と協力して、テレワークの一斉実施を呼びかけ、6万人以上が参加した。18年は7月23~27日までを「テレワーク・デイズ」としてさらなる拡大を目指している。

しかし、今回の調査ではまだ多くの働く人たちに浸透しているとは言いづらい状況が浮かびあがった。エン転職の岡田康豊編集長は「利用率は4%とまだ低い。企業全体の生産性向上のために、一部の社員のための制度と考えず、多くの社員が利用しやすい制度にしていけばもっと広がるだろう」とみる。

調査ではテレワークを利用した理由として、私生活を重視する回答が多かった。岡田氏は「労働者側の多くがテレワークを福利厚生と考えているのに対して、経営側は生産性向上や労働力確保の手段と捉えている。このずれを解消する必要もある」と指摘している。

(小柳優太)

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報