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ヤミ民泊、うちのマンション大丈夫? 住民ら自衛策

仲介サイト調査や入退館チェック

15日に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行され、ルール整備とともに民泊が正式解禁されたが、必要な届け出などをせずに営業する「ヤミ民泊」への対応が引き続き課題となっている。マンションの管理組合では、民間業者に依頼して違法な民泊運営がないかを調べたり、住民以外の入退館をチェックしたりと自衛の動きが広がっている。

6月中旬、仲介サイトで違法物件を探すオスカーの中込社長(東京都大田区)

「これは違う」「これも違う」。新法施行が迫った5月下旬、問題のある民泊営業を調査する「民泊ポリス」サービスを提供するオスカー(東京・大田)の中込元伸社長は、パソコンで民泊仲介サイトの物件を1件ずつ確認していた。

東京都内のマンション管理組合の役員から「見知らぬ外国人が出入りしている。宿泊募集ページが存在しないか調べてほしい」と依頼があった。

大手民泊仲介サイトで依頼主のマンションがあるエリアの物件を検索し、100件ほどに絞り込む。大通りやコンビニとの位置関係からさらに当たりを付けていき、最後は依頼主から提供を受けたマンション室内の写真と掲載画像を照合して物件を見つけ出した。

米大手「エアビーアンドビー」などの仲介サイトには、物件の詳しい住所の記載はなく、地図上の所在地表示も大まかなエリアを示すだけ。中込社長は「ヤミ民泊の可能性を感じながらも証拠をつかめずにいる管理組合、賃貸物件のオーナーは多い」と話す。ここ1年ほどの間で30件ほどの調査依頼を受けたという。

「韓国系親子連れ風」「欧州系男性2人」「スーツケースを引きずっていた」――。都内のあるマンションでは、入り口にいる管理人がヤミ民泊利用者の可能性がある人物の入退館を2年以上記録し、保健所に提供している。「住民ではない外国人が出入りする姿が目撃され、住民も怖がっている」(管理組合役員)

このマンションは昨年11月までに管理規約を改正して民泊を禁止。保健所職員も民泊が行われているかどうか確認に訪れた。ただ、今月12日にも利用者とみられる外国人の出入りが確認されており、対策を支援をしてきたマンション管理士は「今後も注意が必要」と話している。

今春時点で約6万2千件の物件情報をサイトに掲載していたエアビーアンドビーは6月上旬、無許可・無届けの物件の掲載を取りやめた。

しかし、「管理規約で民泊を禁止したマンションの物件がまだ掲載されており、7月の予約も入ったまま」とオスカーの中込社長は指摘。「仲介サイトは数が多いうえ、個人運営のサイトも出てきている。規制をかいくぐるヤミ民泊物件はなくならないだろう」とみている。

民泊の現状に詳しい福知山公立大の中尾誠二教授(社会経済農学)は「違法な民泊をなくすには、保健所による立ち入り検査や指導、警察による摘発が必要。住民らが集めた証拠を提供すれば行政側も動きやすくなる」と話している。

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