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米朝会談「歴史の新章」 トランプ大統領の会見全文

ホワイトハウス公式会見録より

12日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と初めての米朝首脳会談に臨んだトランプ米大統領。会談後の記者会見では高揚感を隠せない面持ちで「歴史の新章」を刻んだ自らの業績を強調した。会見の一部始終を報告する。

 会見はハングルの字幕映像で突然始まった。
 金委員長や北朝鮮の子どもたちの笑顔に続き、遊園地や株式市場、自動車工場など北朝鮮の明るい近未来を彷彿(ほうふつ)とさせる映像へと続く。「非核化をすれば繁栄につながる」とするトランプ政権の主張を体現したものだ。
 映像が終わると赤いネクタイ姿のトランプ氏が登場。ハリウッドスター並みの演出を経て始まった記者会見は予定時間を大幅にオーバーし、1時間を超える"歴史的会見"となった。

トランプ氏 皆さんありがとう。感謝する。帰国する準備を始めているところだ。素晴らしい24時間だった。この件についてはもうすでに長く続いていることだが、この3カ月間も素晴らしい時間だった。

見てもらった映像は金正恩(キム・ジョンウン)委員長にも見せたテープだ。このテープは北朝鮮のこれからの可能性を大いにとらえている。韓国、それと考えてみれば中国にもこれらの膨大な可能性は広がる。金氏はそのことを理解し、正しい方向へ進みたいと思っている。

きょうは北朝鮮の金氏との歴史的な会談を後に、世界の人々に声をかけたい。われわれは集中的に時間を過ごした。ここにいるほとんどの人はもう既に署名した文書を受け取っているか、間もなく受け取るだろう。この文書は非常に包括的だ。実現するだろう。

さて、今日はアメリカ国民の代表として希望と洞察力のある平和のメッセージを届ける。

最初にこの素晴らしきホスト国のシンガポール、特にリー・シェンンロン首相に感謝したい。シンガポールは優雅な美しさを持った国だ。この訪問が重要かつ心地よいものになるよう、長い時間と労力をかけ、努力してくれたシンガポール市民に温かいメッセージを送る。

さらに、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領にも感謝したい。彼はものすごい努力をしてくれた。この会見終了後に話し合う予定だ。

私の良き友である日本の安倍(晋三)首相は先ほど我が国を出発した。彼は日本、そして世界にとって正しいことをしたいと思っている。良い男だ。

そして、非常に特別な人物である中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は国境を閉じてきた。この数カ月はそうでもなかったが、まあいいだろう。彼は素晴らしい人であり、私の友であり、良き指導者でもある。この歴史的会談が実現するように努力してくれた彼らに感謝したい。

最も重要なこととして、金氏が新たな明るい未来に向けての第一歩を踏み出したことに感謝したい。この前例のない史上初の米朝首脳会談そのものが、本格的な変化が可能であることを証明した。

金氏との会合は正直、率直、そして生産的であった。われわれは短時間でお互いをよく理解できた。新たな歴史の新章を書く準備ができている。

約70年前に残酷な紛争が朝鮮半島を破壊した。勇敢な数万人ものアメリカ人を含む、数え切れない人々の命が失われた。休戦は合意されたものの、戦争は終わらなかった。きょうこの日まで終わっていない。だが、われわれは間もなく終わることについて希望を持つことができる。終わりはあと少しだ。

過去の出来事が未来を定める必要はない。昨日の紛争が明日の戦争になる必要はない。歴史が繰り返し証明したように、敵同士が友人になることもある。戦争の恐怖を平和の祝福に変えることによって、命をささげた先祖にも敬意を表すことができるだろう。

核兵器を手放し、貿易と他国との関係を持つことを受け入れた場合、北朝鮮の可能性は果てしないだろう。世界は北朝鮮との関係性を持ちたいと思っている。金氏は自国民のために安全保障と繁栄の輝かしい新時代を導いた指導者として記憶される機会を目の前にする。

金氏と私は先ほど共同声明に署名した。その声明で金氏は「朝鮮半島の完全な非核化を約束する」ことを再確認した。われわれはこれらの項目を実現するために積極的な交渉を続けることについても合意した。過去のようにはならない。ものごとを始めず、結果を残すことができなかった前政権とは違う。

北朝鮮では既に主要ミサイルのエンジン実験場を破壊したと金氏から伝えられた。この件に関しては、共同声明の署名後に合意されたので署名付き文書には記載されていない。ミサイル実験場はもうすぐ破壊される。

今日は骨の折れるプロセスの始まりである。特にこの件については、どんなに努力が必要でも平和の実現は価値がある。このことは何年も前に解決すべきだった。ずっと前に解決すべきことだったが、今になってやっと取り組みが始められた。

金氏は自国民のためにものすごい未来を実現するチャンスを手に入れた。誰でも戦争を始めることはできるが、平和の実現は最も勇気ある人物にしかできないことだ。

現状を継続することはできない。韓国と北朝鮮の人々はものすごく優秀で勤勉、かつ才能に恵まれている。本当に才能に恵まれている。人々は同じ伝統、言語、習慣、文化と運命を分かち合っている。だが、この素晴らしき運命を築き、家族の再会を実現するためには核兵器の脅威を取り除くことが必要だ。

その間、制裁は継続する。われわれは朝鮮半島の全ての人が共に生活をし、家族が再会し、希望が再生することを夢見る。平和の光が戦争の暗闇を追い出すことを夢見る。この明るい未来は手に届くところにあり、実現する。この米朝首脳会談は実現不可能だと多くの人は言ってきた。だが、きょう実現した。素晴らしい日だ。これは世界の歴史にとってものすごい瞬間だ。

金氏は北朝鮮へ帰る途中だ。帰国したら、多くの人の幸福と安全のためのプロセスを始めると私は知っている。

今日この場にいることは光栄だ。ここには多くのメディアが集まっている。ものすごく居心地が悪い。でも仕方ない。これはわれわれにとって非常に重要なことだ。今日は集まってくれてありがとう。今から質問を受け付ける。

記者 金氏はご存じの通り、自分の家族を殺害し、自国民を飢餓に追い込み、さらに(北朝鮮に拘束され、17年に帰国後死亡した)オットー・ワームビアさんの死に責任を持つ人です。なぜ彼を優秀と呼ぶことに抵抗がないのですか。

トランプ氏 彼は非常に優秀だ。26歳の若さで国を運営し、あのように厳しく運営することは非常に難しい。その年齢でできる人は何万人に一人程度だろう。

オットー・ワームビアはとても特別な人であって、私にとっても長い間そうあり続けるだろう。彼の両親と私は友達だ。今回の会談はオットーなしでは実現しなかったであろう。あの日に何かが変わった。酷い、残酷な出来事だったが、それによって北朝鮮を含む様々な人々の注目が集まるきっかけとなった。

オットーの死は無駄にはならなかったと思う。このことを彼の両親にも伝えた。彼は特別な若者だった。今日我々がこのようにして集まっていることに彼は深く関わっている。

記者 北朝鮮への具体的な保証や在韓米軍の軍縮について詳しく教えてください。

トランプ氏 何も縮小はしない。しかし、大統領選中も話していたことだが、いずれは軍を撤退したいとは思っている。現在韓国には3万2000人もの兵士がいる。アメリカに帰国させたいと思っているが、今検討されていることではない。この先やりたいことではあるが、今することではない。

米韓軍事演習を中止する。交渉がうまく発展しなかった場合を除いては。演習をやめたら多額の資金を節約することができる。それに演習は挑発的だ。

記者 それはアメリカが北朝鮮に譲歩したということですか。

トランプ氏 そんなことはない。

記者 金氏と検証可能で不可逆的な非核化について話し合いましたか? どのようにそれを実現する予定ですか。

トランプ氏 検証する。多くの人々が関わることによって実現させる。ポンペオ国務長官とスタッフは素晴らしい成果を上げている。アメリカ側と国際機関の組み合わせで完全な非核化の検証をする。

記者 金氏は信用できると確認はできたのですか?

トランプ氏 まっとうな質問だ。過去にたどった道は実りがなかったことについて金氏は私に話した。彼は例としてクリントン政権時代に数十億ドルもの資金を受け取ったが、何も実現しなかったことについて話した。酷い話だ。

ここまでことが進展することは今までなかったと金氏は言う。過去のアメリカの大統領に自信を持てなかったからだろう。金氏は私よりも前向きな姿勢だと思う。それは北朝鮮にとって明るい未来が見えてきているからだ。

今日はとても包括的な文書に署名した。金氏は文書に沿って行動を取るだろう。着陸した直後に彼はそのプロセスを始めると思う。

記者 金氏を信頼していますか。

トランプ氏 信頼している。ここまでのやりとりは話し合いだけだったが、それなしでは実現できなかったことだ。中でも新しい交渉チームの発足が非常に重要だった。われわれのチームは素晴らしい。金氏の強い意志を私は感じる。

記者 北朝鮮の核兵器や生物兵器などは大問題ですが、一方で人権侵害も大きな問題です。これらのことについては今後取り組む予定ですか。

トランプ氏 今回話し合ったし、今後も人権について議論する。

朝鮮戦争中に亡くなった息子たちの遺骨を返すことについても話し合った。私はこれについて無数の電話、手紙やツイートを受け取っている。遺族たちはあの悲惨な戦争に巻き込まれた父親、母親などの遺骨を返してもらいたいと訴えている。遺骨は帰ってくる。そのプロセスは今すぐ開始する。

大統領選期間中に息子や父親の遺骨を北朝鮮から返してもらうよう交渉をしてくれと度々聞かれていた。当時は北朝鮮とは良い関係を持っていなかったが、それは一転した。金氏も遺骨返還にすぐ同意してくれた。とても良いことをしてくれた。彼もそう理解している。何千人もの遺骨、現在知る限りでは6000以上もの遺骨が返還される。

記者 人権に関しては金正恩はどのような対応を取ると思いますか。

トランプ氏 それについては非核化に比べると手短だったが議論はした。金氏は対応を取りたいと思っていると私は感じる。彼は頭が良く、とても優れた交渉者で、正しいことをしたいと思っている。

ここまで議論が進んだことはなかったと金氏は言った。北朝鮮は数億ドルも受け取ったが、次の日には核開発計画は継続された。だが、今回の状況は全く違う。全く違う大統領だ。私にとってこの問題は非常に重要であり、大統領選中も取り上げていた。

記者 平和条約については話せることはありますか? 平壌を近いうちに訪問する予定はありますか。

トランプ氏 訪問は適切な時にする。金氏にはその日を楽しみにしていると伝えた。金氏も適切な時にホワイトハウスに招待する。非常に重要なことになると思う。彼も招待は受け入れた。まずは物事を進めたい。

今日署名した文書は多くの事柄が含まれている。署名後に合意された文書に含まれていない部分もある。これらは時間が足りなかったので文書に入れることができなかった。

記者 日本はどのような役割を果たしたのでしょうか? 拉致問題についての議論はありましたか? 日本のメディアとのインタビューはしますか? 日本には5万人の米軍兵士がいます。

トランプ氏 5万人もの素晴らしい兵士がいる。拉致についても話し合った。これは安倍首相にとって非核化に次ぐ問題である。北朝鮮は拉致問題についても文書には含まれていないが取り組む予定だ。

記者 キリスト教信者に関しての言及はありましたか。

トランプ氏 それについても話し合った。フランクリン・グラハムはとても長い時間北朝鮮で過ごしていた。この点についても物事は進む。素晴らしい質問だ。

記者 以前大統領は北朝鮮政府は地球上で最も自国民を虐げていると言いました。まだそのように感じていますか。

トランプ氏 北朝鮮は厳しい状況に置かれていると思う。非核化が今回の会合の主な理由だったが、人権についても議論した。われわれは行動を取る。最終的には何らかの合意ができるだろう。非核化を除いて人権は長時間にわたって話し合ったテーマのひとつだ。

記者 非核化の時期に関してどう思いますか。制裁緩和は検討されていますか。

トランプ氏 完全な非核化を実現するには長い時間がかかると私は聞いている。とても時間がかかることだ。だがプロセスを開始すれば使用できなくなる。プロセスは間もなく始まると思う。我々は機械的・物理的に可能な限り速く進める。

制裁は核兵器の脅威がなくなれば解除する。制裁は大きな役割を果たした。当面は制裁は継続するが、いつか解除できることを楽しみにしている。

記者 過去の大統領が署名した文書はただの紙ぺらにすぎず、北朝鮮側は約束を守らなかったとポンペオ国務長官は言いました。今回の文書はどう違うのですか。

トランプ氏 まず、政権も大統領も国務長官も違う。われわれは北朝鮮の問題を重要視しており、成果も出している。過去の政権は北朝鮮問題を優先していなかったし、正直に言って優先していても成果は出せなかっただろう。

もっと前に取りかかっていれば、簡単に解決できた問題だ。10年前、いや5年前に始めていれば簡単だったはずだ。オバマ大統領だけを批判しているわけではない。過去25年間の間に解決べき問題だった。私は厳しい立場に置かれた。北朝鮮の件やイラン合意に限らず、他にも多くの問題を任された。

だが今は良い方向へ進んでいる。イラン合意離脱をしたのは核問題が私にとって最も重要だからだ。核はナンバーワンだ。

イランはこの3~4カ月の間に変化した。地中海やシリアにそこまで視野を向けていないと自信を持って言える。

イランに科した制裁は厳しいものだ。適切な時にイランが今後真面目な交渉を持ちかけることを望んでいる。

記者 大統領、(北朝鮮との)外交関係の樹立と大使の交換については言及しませんでした。いつごろになるのでしょうか。

トランプ氏 良い質問だ。近いうちにと望んではいるが、そのためには物事が迅速に進まなければならない。今はちょっとそれにはタイミングが早すぎる。物事を進めないといけない。

次どうぞ。やあ。

記者 「戦争ゲーム」をやめるという発言ですが、それは韓国との共同軍事演習をやめるということですか。

トランプ氏 そうだ。韓国と協力して長いことやってきた演習だ。みんな「戦争ゲーム」と呼んでいたから私も「戦争ゲーム」と呼んだ。非常に高くつく。あれに払ってきた金はすごいもんだ。韓国も負担を引き受けるが100%じゃない。そのことについては(韓国)と話し合わないといけない。軍事出費と、あと交易についてだ。

それで(話し合い)をやっている。韓国と交易については新たに合意したんだが、でも話し合わなきゃならない。我々を公平に扱うよう多くの国と話し合う必要がある。

「戦争ゲーム」はとても高くつく。我々が大半を払っている。グアムから飛ばしてるんだ。最初に(話し合いを)始めたときに言ったんだ。「爆撃機はどこから飛ばしているんだ」って。「グアムです。近場です」。それで言ったんだ、「おお近場か、それはいい。近場ってどれぐらいだ」「6時間半です」

6時間半って、でっかい飛行機を韓国まで飛ばして爆弾をそこらへん中に落とす練習して、またグアムに帰るなんて結構な距離だよ。航空機についてはよく知ってる。すごい出費だ。気にくわなかったね。

それで言ったんだ、非常に挑発的だって。言っておくがね、これは非常に挑発的な状況だってことだ、すぐ隣に国があるんだぞ。我々がものすごく複雑で包括的な交渉をしているこんな状況で、戦争ゲームなんてやってるのは不適切だってね。(共同演習をやめるのは)まず第一に、すごい節約になるってことだ。次ぎに、彼ら(北朝鮮)がすごくありがたく思うようなことでもある。

記者 でも北朝鮮からは、見返りになにか得られたのでしょうか。

トランプ氏 まあ、我々は、わかるだろ、そう聞いたって事だ。いわゆる、まあ何人かはな、知らんが、彼らは本気かもしれないしな。いつもメディアとは逆方向に行くってわけじゃないんだ、特に今日は。これは重要過ぎることだしな。大統領が会談に同意した、譲歩しすぎたって言っている一部の意見があることは知っている。なんにも譲歩なんてしていない。私はここにいる。ここ25時間ぐらい寝てないけどな、まあ適切な事だと思ったんだ。ほんとに文字通り24時間ぶっ通しで、ジョン(・ボルトン大統領補佐官)と、マイク(・ポンペオ国務長官)と、才能あふれるチーム全員で、彼らと交渉し続けてきたからな。

でも譲歩なんて何もしてないぞ。君が言うように、会見に合意したということ以外には。北朝鮮にとって良いのと同じくらい米国にとっても良いことだと考えたんだ。それで彼らは――知ってるだろ、彼らは――もちろん、会見を実現した。しかしドナルド・トランプ嫌いのやつらぐらいだろう、私がすごいコミットメントに同意したなんて言うのは。

もちろん、時間を作ってここまで来て会うことには合意した、それはいい。でも我々にとってもすごく益になることだ、国としてね、彼らにとっても良いことだ。

それで会見を正当化するために、彼らが何をしたか? 完全な非核化への約束を取り付けた。それが大きな1つ。3人の米国人捕虜を解放した。すでに2カ月前に引き渡した。その3人はいま家に帰り、家族と幸せに暮らしている。控えめに言っても、ひどい目に遭ったものな。

戦死者、亡くなった英雄たちだな、遺骨の返還も約束を取り付けた。すぐにも収集に着手すると約束している。さっき言ったとおり、本当にたくさんの人からそのことについて聞かれた。実際、驚いたんだ。本当にたくさんの人が「できませんか? できませんか?」って聞くんだ。でも当時は、金委員長とも北朝鮮のだれとも交渉がなかった。すごく閉じられた社会だったからな。それでもって、遺骨を返還してもらうことになった。

全ミサイルと核の実験停止も取り付けた。どれだけたったかな。7カ月か? ミサイルの発射がないだろう。7カ月もミサイルの発射もなければ、核爆発(実験)もない。

核実験があったことを覚えているが、8.8リヒター・スケール(マグニチュード)だった。それでラジオで聞いたんだ、彼らが巨大な、知ってるだろ、アジアのどこかで地震があったって放送したんだ。その後、それが北朝鮮だったって言ったんだ。それが核実験だったことが分かった。私は言ったんだ、「リヒター・スケールで8台の上の方なんて聞いたこともない」ってな。

それでもって、見て見ろよ、ミサイル発射がずっとないだろう。ミサイル発射台を吹き飛ばしたんだ。そういうことになる。合意文書には書かれてないけどな。これについては詳細はこれから渡す。彼らは全ミサイルと核実験を中止することになる。核実験の一番大事な施設の閉鎖を決めた。3カ所全部――場所が寄ってるんだが――の閉鎖を決めた。

ミサイル・エンジンの試験場の破壊も約束した。君たち(が見る)合意(文書)には入っていないけどな。合意にサインしてから話したんだ。言ったんだ「頼みがあるんだが。ミサイル・エンジンの試験場があるだろう。地熱で分かる。知ってるんだ」。すごい機器だよ、実際。「閉鎖してくれないか」と言ったんだ。彼は閉鎖するよ。

制裁を続ける能力を維持した。制裁は続けている。先週実行する準備をしていた制裁が300項目ある。でも言ったんだ、分かるだろ、会見している途中で制裁を実行すると非常に失礼だとな。すごい効果の、でっかい(制裁が)300項目だ。でも言ったんだ、失礼だってな。

だから、こういう事柄を全部見て、捕虜を取り戻したというのもな、私はイランから捕虜を取り戻した時みたいに18億ドルも使ってない。あれは恥だったな。まあ、いろいろ得るものがあったということだ。だからメディアの誰かが、トランプ大統領が会見に同意したって言うとき、この会見が大したことないみたいな感じでな。いろいろな議題を取り上げるべきだと思うよ、1つに限らず。私はいろいろな素晴らしいことが起こりうると本当に信じている。

はい、次どうぞ。

記者 いましがた今回の会見で成し遂げたという様々な事柄を挙げられました。つい先日、北朝鮮との会見を成功と見なす条件は、北朝鮮が核兵器を諦めることだとおっしゃいましたが。

トランプ氏 彼らがまさにその通りやっている。

記者 どうやってという点については…

トランプ氏 もちろんだ。その通りやっている。

記者 確認可能で、不可逆的な非核化に向けて、金氏にどうやって圧力をかけるのですか。

トランプ氏 やったよ、正直言って。

記者 なぜそのような詳細が合意文書に含まれていないのですか。

トランプ氏 時間がなかったからだ。ここには1日しかいないのだ。何時間も集まって集中的に(交渉を)進めたが、これからはプロセスの問題だ。彼らがもう着手してないと聞いたらな、驚きだよ。もう始めただろう、基地を爆発させて。実験基地を吹き飛ばしてな。

でもこれは言っておくが、彼は、来る前に知ってたんだよ。まあ、驚きはなかったということだ。前から俎上(そじょう)に上がってなかったわけじゃない。以前にも話し合ったことだ。マイク(・ポンペオ)が北朝鮮の相手方に、強い態度で話し合ってきた。向こうも知っていたんだ。もし、この点に賛成しなければ私がどんな合意にもサインなんてしないってことを。だから知ってたんだな。

だからきょう、それが大きな論点というわけでもなかったんだ、本当は。この点についてはもう既に(話し合いを)やってたから。他のどんな内容よりも。だって結局この点に尽きるからな。ここに我々が着く前にもう終わってたんだ。だからきょう話し合いにこの点が上ったとき、見れば分かるが、言葉使いは非常にはっきりとしたものだ。文書の中にある。

はい、どうぞ。

記者 ありがとうございます、大統領。もし北朝鮮が約束に従わなかった場合、軍事行使の可能性はあるのでしょうか。

トランプ氏 それについては話したくない。脅かしたくないからだ。北朝鮮を脅かしたくない。それは彼らも理解している。何が起こるかは、過去の例をみればわかるだろう。

ソウルの人口は2800万人、ニューヨークの800万人と比べてもいかに大きい都市かわかるだろう。板門店の非武装地帯のすぐ隣にそれだけの人々が住んでいる。もし軍事行使をすれば何十万人、いや2000万人、3000万人という人々の命が失われる可能性がある。こうして私が記者会見をすることができるのは、非常に光栄なことだ。さもなければ3千万、4千万、5千万人という命が失われる可能性があるからだ。

記者 大統領、かつてあなたは北朝鮮が米国を脅かすなら「(北朝鮮は)世界が見たこともないような炎と怒りに直面するだろう」と表明しました。その可能性はもうないのですか。

トランプ氏 その発言をした時点では、炎と怒りが必要だったかもしれない。米国の立場からみて、北朝鮮に核攻撃の可能性を持たせることは許されないからだ。もちろん隣国の日本も北朝鮮にそんなことは許さないだろう。

記者 もう1点質問です。大統領、(ホワイトハウスが制作した)ビデオはいつ金氏に見せたのですか。

トランプ氏 きょうだ。作ってもらったビデオはよく仕上がっている。皆さんにも気に入ってもらいたい。英語版と韓国語版だ。見せるだけの価値がある。金氏にはきょう、会談の終わりにかけて見てもらった。彼にも気に入ってもらえたようだ。大きなスクリーンがなかったので、iPadで見た。北朝鮮代表団の8人にも見てもらったが、映像に魅了されているようだった。

皆さんにもお見せしたのは、あのビデオは未来の姿を示しているからだ。金氏にも見せたのは、それによって何かをなし遂げてほしかったからだ。でも、今になってみればあのビデオを見せなくても金氏はやるべきことをやる局面になった。

次の質問をどうぞ。スタッテン島フェリーの事件の記者だな。あれは最高の記事だった。あれ以降はあんまり良い記事を書いていないがね。

記者 あれは昔のことです、大統領。

トランプ氏 かなり昔の話だな。その後どうなったのか知らないが。

記者 大統領、国際舞台でご多忙な週をお過ごしですが、米朝首脳会談で「金正恩氏は才能のある男だ」というコメントを残してこのシンガポールを出発されます。一方で数日前にカナダを出発された際には「トルドー・カナダ首相は弱くて不正直」というコメントを残しました。米国の同盟国であるカナダは、今、長きにわたる同盟関係が損なわれることを懸念し、歴史的な友人を敵視する一方で、歴史的な敵国を友人とすることを懸念しています。これにどう答えますか。

トランプ氏 まず言いたいことは、あなたの質問は非常に公正であることだ。G7は非常によい会合だった。ただ、正直言って、すべての参加国が我々を利用しようとしている。非常に深刻な問題だ。米国は長い間、国の上層部や歴代の大統領が通商について真剣に考えず、あるいは適切に理解しなかった。

一方で中国は世界でももっとも通商で成功し、欧州連合は2番目にうまくやってきた。その結果、我が国は1510億ドルの損失を被った。それらの国々がG7の会合の代表者だ。我々はその各国から利用されている。

カナダは貿易赤字でみて我が国の優位に立っている。我が国の対カナダ貿易赤字は膨大だ。今、資料を見ているが、あ、これは貿易黒字の数字だ。皆さんがこれを見たかどうかは知らないが、カナダはこうした資料を作成したが、私には閲覧してもらいたくなかったようだ。しかし、我々はこの資料を見つけた。カナダは自国のパワーを見せつけたかったのかもしれない。我が国のカナダへの貿易赤字は年間1000億ドルに上る。

カナダが米国から輸入していない農産物はたくさんある。米国の乳製品に課している関税率は270%に上るが、つい数カ月前にこれを295%に引き上げたとある人から聞いた。我が国の農家には非常に不公平なことだ。農家だけでなく、労働者や企業にも不公平なことだ。我々の貿易を不可能にしている。カナダの関税率や貿易障壁は非常に大きい。

そのため、貿易均衡にするために我々が関税率を少しだけ引き上げただけで、彼らは「これはひどい」と我々を非難する。それで私が「何がひどいのか」と問う。あなた方のやり方にちょっと合わせているだけなのに。完全に貿易均衡にならなくても、少しだけでも均衡させる必要があるのだ。それを多くの国に向けて言ってきた。

G7の会合終了時にはみんな満足だった。声明に署名することにも私は合意した。ただ、一部修正を要求し、それも反映された。アンゲラ・メルケル独首相と私が対峙している写真は、私が要求した修正部分が反映するのを待っている時に撮られたものだ。メルケル首相と私はもともと仲がいいのだが、あの写真はあまり友好的な風景には見えないが、決して我々が互いに怒っている写真ではない。ただ、おしゃべりをしていただけだ。写真に写っている人が別に何か同じことをしているというのではなく、ただ、友好的に声明文が出てくるのを待っていたのだ。

その後、私は飛行機で出発した。ジャスティン(・トレドー・カナダ首相)はおそらくエアフォース・ワンには20機ものテレビが設置されていることをご存じないのだろう。そのテレビで、彼が米国からこき使われるようなことはしないと記者会見で言っているのを見た。私が彼をこき使うというのは何だ。我々は友好的に握手をしただけだ。

通商でいろいろな国が米国を利用し続けることはもうできない。数字を見れば明らかだ。過去数年間にわたり、米国は複数の国々との通商で巨額の損失を被ってきた。その最大の相手国は中国で、8000億ドルの損失だ。次いで欧州連合の1510億ドル。彼らは米国の農産物やその他の製品をほとんど輸入しない。そのくせ何百万台ものメルセデス・ベンツやBMWを米国に輸出している。我が国の労働者にとってはまったくの不公平だ。これをきちんと公平にしたいのだ。別に厳しくするというわけではない。わかりますか。ありがとう。

次の質問は。

記者 (聞き取れず)

トランプ氏 その通りだ。議会にも関わってもらいたい。ジャスティン・トルドーとはよい関係を築いてきた。本当だ。私が飛行機に乗っている間に、私が見ていないと思って記者会見を開いたこと以外はね。それによってカナダ人の支払う代償は大きいということを彼は学んだようだ。そんな仕打ちはしてはいけなかったのだ。決してしてはいけなかったのだ。

ジャスティンとは共に笑い、よい関係を築いてきた。ほかの各国首脳ともよい関係を築いてきた。アンゲラ・メルケル独首相とも同様だ。しかし、北大西洋条約機構(NATO)に関して言えば、我が国は実質国内総生産(GDP)の4.2%の費用を負担し、ドイツは我々のGDPよりもはるかに小さいGDPの1%を負担しているにすぎない。我々の負担額はNATO全体の60~90%に相当する。その我々が欧州各国の安全保障をしているのだ。その上に通商で我々を負かそうとしている。こんなやり方を受け入れることはできない。我が国の納税者に不公平だ。

ジャスティンとはよい関係を築いたが、今では金氏ともよい関係を築いた。これがうまくいけば極めて大きい問題を解決することになるのだ。その意味で今日はその問題解決に向けて大きな一歩を踏み出したといえる。

もう少し会見を続けようか。サラ、どうしますか。超有名なサラ・ハッカビー・サンダース次第ですよ。私は続けてもかまわないよ。帰国するのがちょっと夜遅くなるだけのことだから。そうでしょ。

それでは次の質問どうぞ。

記者 大統領。

トランプ氏 調子はどうかね。

記者 元気です。

トランプ氏 会えてうれしい。

記者 シンガポールの「ザ・ストレーツ・タイムズ」紙です。ようこそシンガポールにお越しになりました。

トランプ氏 ありがとう。

記者 食事を楽しまれましたか。

トランプ氏 美しい国だな。(食事は)おいしかった。

記者 お聞きしたことがあります。この会談はプロセスだとおっしゃりました。ではこのすぐ次の段階は。進行中の話し合いは――。

トランプ氏 そうだ。来週詳細について話し合うために会うつもりだ。

記者 それは…(聞き取れず)

トランプ氏 ポンペオ国務長官だ。そうだ。来週ジョン・ボルトンとわれわれチーム全体が詳細について見直し、仕事を終わらせる。われわれも仕事を終えたいし彼(金氏)も仕事を終わらせたがっている。韓国ともしっかり作業している。日本とも作業している。中国ともより少ないレベルで作業している。

記者 あなたはシンガポールに戻ってくるのですか。

トランプ氏 喜んで戻ってきたい。あなた方の首相は素晴らしい人だ。われわれは彼と昨日一緒に居た。彼は素晴らしい仕事をした。とても暖かいもてなしだった。本当に、多分、結果に違いをもたらした。素晴らしい場所だ。感謝する。

記者 大統領ありがとうございました。

トランプ氏 はい。そこのご婦人。

記者 大統領ありがとうございます。金委員長との今朝の最初の対話で、あなたが前に言ったように最初の1分間で金(委員長)が正直なのかそうでないのか分かったのであれば、その時点で立ち去ることをやめた理由は何だったのですか。

トランプ氏 そうだな。それは人間関係について言ったのだ。人間について言ったのだ。最初の1秒でわかる。私は寛容だったよ。私は5秒と言った。ときに最初の1秒でわかる。うまくいかないこともあるし、うまくいくこともある。

最初の瞬間からわれわれはウマがあった。とはいえ土台部分からやらねばならなかった。会ってすぐに要点を話すというというようなわけにはいかない。そうだろ。会談場所に到着してすぐに過去70年にもわたり問題だった複雑な主題をすぐに話し始めたわけじゃない。何カ月もわれわれは話し合ってきた。

修辞が済んで彼らは偉大なことをなし遂げた。北朝鮮がオリンピックに参加するという快挙をなしとげた。オリンピックは――文大統領が言うだろうが――それまであまりうまくいっていなかった。人々は開会式で(北朝鮮からの)爆撃を受けたくなかった。チケットも売れていなかった。金氏が「オリンピックに参加しよう」と言った瞬間にチケットはあっと言う間に売れ、オリンピックは大成功した。大成功だった。金氏は偉大なことをした。

それ以来、北朝鮮の代表団と会った韓国の代表団がホワイトハウスを訪れ、北朝鮮が核廃棄の意志があるということも含めたいろいろなことを私に話した。本日その素晴らしい人々の一部がここにいる。北朝鮮は核兵器廃絶をしたいと思っている。オリンピックが終わり代表団が来て以来、核兵器廃絶を含めたいろいろな話をしている。

記者 よろしければ2つめの質問です。今朝ほどあなたが署名した書面には北朝鮮が核廃絶を誓うと合意しました。あなたが前大統領や政敵に対してかつて使った批判の言葉を借りれば、北朝鮮はただ言っているだけで何も物事が前進しないということがないと保証できるのですか。

トランプ氏 物事はなんでも保証できるかね。あなたが座るときに正しく座れるかどうかと私が保証できるかね。保証なんてだれもできないさ。私が言えることは彼らは取引をしたいということだ。私は取引だけしている。私の人生はすべて取引だ。私は取引にたけていてそれをやっているのさ。私は取引をやりたい人間とやりたくない人間を見分けることができる。多くの政治家は取引をやりたがらない。政治家のやることじゃない。これは私の得意技だ。

この取引はもっと前に簡単にできたはずだ。しかし彼らは私の直感と実力と才能と取引したかったのだと信ずる。中国にとってもよかったはずだ。中国が核兵器を保有した人間こんな近くに持っているなど想像も及ばない。中国もすごく助けになった。

だから私は取引がしたかった。保証できるとだれか言えるだろう。だが交渉がまだ続いているからそのうちに確実になる。

これでいいか。ありがとう。つぎの質問。

記者 金氏と人権問題について広範囲な問題を提起したといいましたが。

トランプ氏 そうだ。

記者 この記者会見を聞くことも見ることもできない北朝鮮の収容所に収監されている10万人の人々に対してあなたはどう話しをするつもりでしょう。平壌体制を正当化したことであなたはこの人々を裏切ったことになりませんか。

トランプ氏 ノーだ。わたしは彼らを助けている。物事が変化するからだ。何も言うことはないな。言えることはできることをするというだけだ。核武装はやめさせなければいけない。他にしなくてはならないこともあるし、それは重要なことでもある。ある段階で、希望的にはあなたがもっと前向きな質問や表現を発言できるようになるだろう。

いまの段階では私はあまりなにもできない。ある段階で金氏は何かやるだろう。あなたが言った大勢の人間たちは今日の偉大な勝利者だと思う。

はい、そこの男性の方。次の質問。次の質問。

記者 人権問題を顕著に改善しないで経済制裁をやめることを考えていますか。

トランプ氏 ノー。大きな改善が欲しい。人権問題の侵害がおこらなことを確認したい。核廃絶の手続きが始まれば、ある時点でしばらく核廃絶が終結できないことがあるかもしれないが、逆戻りすることはない。その時点に到達した段階で(経済制裁を)深刻に考えることにする。

はい、次の質問。次の質問。

記者 大きな打撃を与える制裁があるにもかかわらず北朝鮮がどのように責任を負うかということや、非核化の費用についても議論しましたか。シンガポールの報道機関の者です。

トランプ氏 韓国と日本がとても支援してくれると思う。彼らは助けなければならないことをわかっている。彼らがすばらしいかたちで支援してくれると思う。我々が助けなければならないわけではない。米国は多くの違う場所で多大なカネを払ってきた。だが韓国は明らかに隣家であり、日本も必然的に隣家だ。彼らが助けるだろう。彼らはとても寛大な仕事、すばらしい仕事をしてくれると思う。だから彼らが助けることになるんだ。

記者 スティーブの質問に追加したい。彼は朝鮮半島の非核化にどれだけの時間がかかるかと質問し、あなたは長い時間がかかると言いました。どのような意味でしょうか。

トランプ氏 わからない。科学的にも機械的にもできるだけ早くするだろうと思う。私はホラー話を読んだとは思っていない。これは15年のプロセスだ。わかるかい?君は早くやりたいと思っているだろうが、そうは思わない。

私には40年間マサチューセッツ工科大学(MIT)の偉大な教授だった叔父がいる。私はその叔父といつも核について議論してきた。彼はすばらしい専門家だ。彼はすばらしい、頭脳明晰(めいせき)な天才だ。MITのジョン・トランプ博士。彼は40年間在籍したと思う。実際、MITのトップは私に叔父の本を送ってきた。だが我々は核について話してきたんだ。

君はとても複雑なテーマについて話している。これは「ほら、核を放り出そうぜ」といったようにはいかない。一定の時間がかかるんだ。

だが私が話している時間というのは、(非核化の)初段階のことだ。一定のところにきたら、後戻りはできない。後戻りすることはとても難しいんだ。

記者 どれくらいかかるのですか。

トランプ氏 わからない。だがかなり早く進むだろう。

記者 ありがとうございます、大統領。制裁についてもう一度おたずねしたいのですが。

トランプ氏 うん。

記者 あなたは中国がかつてのように国境を守っていないとはじめにほのめかしました。金氏が習氏に会いに行った時、あなたは疑念を表明しました。ロシアの外相は平壌で、交渉中にはどのような制裁もあるべきではないと言った。さらに韓国はなにがしかの形の貿易を回復しようと話しています。これらすべてのプレーヤーが制裁を終わらせようとしているなかで、どうやって制裁を維持するのですか? これらの国にどのような影響力を行使するのですか。

トランプ氏 我々は多くの影響力を持っていると思う。巨大な影響力を持っていると思う。習氏は君に話した通り、とても尊敬しているし、好きだ。我々は貿易について難しい対話をしている。たぶん、なにがしかのかたちで中国に影響を与えるだろう。だが私はやらなければいけないことをやらなければならない。

過去2カ月、国境はそれまでに比べかなり開放された。だがそれはそれだ。我々は一般的に貿易赤字として知られる巨大な貿易での債務がある。我々は中国に巨大な貿易債務があり、我々はそれを何とかしないといけない。それを再び起こし続けてはいけないのだ。

それは国境という点で私の関係にもインパクトを与えただろう。これが私の感情や習主席との関係に影響を与えたとは思わない。だがいったん始めたら、元の道に戻る用意はない。だがやらなければいけない。選択肢はない。我々の国のためにやらなければならない。

韓国は交渉を終えるために必要なことは何でもやるだろう。もしそれが、我々が貿易できないということなら、私は貿易をしない。彼らは確実に貿易をしない。もし彼らが何かできるというのなら、知っているだろう、あの文書を。今日君が読んだ通り、ここまできたんだ。それは今突然おきたことではない、数カ月かけてなされたことなんだ。レトリックは重要だった。そして制裁も重要だった。どっちがより重要だったかなんてわからない。どっちも重要だったんだ。

記者 ニューヨーク・タイムズのデービッド・サンガーです。金氏が核兵器をどれくらい所持しているか、まずそれを破棄するかどうか話しましたか。またウランとプルトニウムの両方を廃棄するというプロセスのイラン核合意を上回るものが必要でしょうか。さらに金氏が核廃棄のタイムテーブルを頭の中に描いているという実感がありますか。

トランプ氏 デービッド、彼はわかっているよ。とてもよく理解している。彼は彼のために働いている人たちよりよく理解している。彼はかなりの量(の核兵器を)持っている。(非核化の)タイミングは早く来るだろう。そのうちいい行動を見ることになる。たとえばミサイル発射台(の撤去)、これを聞いて驚くだろうが、彼はおまけとしてやってくれたんだ。

だがデービッド、私はかなり早くことが進むと本当に信じている。本当に早く進むと信じているんだ。かなりの量の(核兵器)在庫がある。それに疑問はない。すべて言葉だけで行動はないだろうとも言ってきた。だが我々はそれについてかなりいい情報を持っている。ほかの国よりもたぶん少ないかもしれない。だが我々はかなりの量があるという十分な情報を持っている。

だから私はいつもプロセスがそんなに遅くなるべきではないと言っている。もし5年前か20年前か15年前に、今日のような成功した会談があったなら我々は心配しなくてもよかったんじゃないか? だから、私は君の初めてのインタビューが今でも好きなんだよ、デービッド。本当に私は今もあのインタビューを持っているよ。

記者 もし次回の首脳会談があるとしたら、平壌かワシントンでやるのですか。

トランプ氏 まだ設定していない。たぶんもう一回、首脳会談が必要だろう。たぶん、もしくは会合が必要だ。違う言葉を使うべきかもしれない。だがたぶんもう一回必要だ。我々はたぶん、我々は私が思っていたよりもかなりいい関係だ。ここまで来るとは思っていなかった。私は思っていたんだ。人々に過度な期待を抱かせてはいけないと。私は人々に、もし我々の仲がうまくいけば、関係を築くことができれば、今から3~4カ月後のポイントまで行き着くことができるだろうと話した。だが本当にかなり早く起こった。それは我々が会うまでに基礎があったことが大きい。多くのことがとても急速に起きたんだ。

たとえば(朝鮮戦争時の兵士の)遺体を持ち帰るという話がある。それは今日のテーマではない。最後の最後になって私がこの話題を持ち出したのは、多くの人が聞いてきたからだ。彼は本当にとても丁重だった。「その話は次回しよう」というかわりに、彼は「理解できる。我々はやる」といってくれた。

彼は知っていた。北朝鮮はすばらしい人々(の遺体)がどこにあるのか知っているんだ。彼らは道路の脇や、高速道路や小道の脇に埋められた。なぜなら我々の兵士は行ったり来たり、迅速に動かなければならなかったからだ。とても悲しい話だ。だが彼は知っていた。そしてそれは最後の最後に持ち出された。彼がそれをやれるということは、本当にすばらしいことだ。多くの人がとても幸せになるだろう。

記者 ワン・アメリカ・ニューズのエメラルド・ロビンソンです。おめでとうごうざいます。

トランプ氏 ありがとう。君たちのすばらしい取り上げ方には感謝しているよ。本当に素晴らしい。良い仕事をしているよ。さあ、質問を聞かせてくれ。

記者 私は未来の北朝鮮について話をしたい。特に北朝鮮の人々の未来についてです。金氏は国民に明るい未来と繁栄をもたらしたい、と言っていますが、国民が圧政にさらされています。大統領は会談で北朝鮮の未来を映したビデオを見せてくれました。北朝鮮に目指して欲しい具体的なモデルを持っていますか。彼は国民の経済的自由に道を開くのでしょうか。

トランプ氏 良い質問だ。君はきょうそのビデオを見た。とてもうまくいったと思う。私は最も高いレベルの発展を(金氏に)見せた。そして彼にいったんだ。あなたはもっと小さい発展を望んでいるかもしれない。あなたは何かしようとしているが、ビデオで示した未来よりも小さいかもしれない。鉄道などビデオで映したのは全て最高レベルだからな。

国民が何を望むのか、彼ら次第だろう。彼らは(発展を)望んでいないかもしれない。よく理解している。ただ起こりうる未来だ。例えば彼らは素晴らしいビーチを持っている。あなたはミサイルが海に向かって放たれている時はいつも、見守っているよね。私は言ったんだ。なあ、この眺めを見なよ、素晴らしいコンドミニアムを作ったらどうだろうかと。

私は説明したんだ。あなたは代わりに世界最高のホテルだって建設することができる。不動産会社の発想で考えよう。近くには韓国や中国があり、あなたはその真ん中に土地を持っている。こんなに素晴らしいことはない。あなたは望まないかもしれないが、可能性はあると。彼はiPadでそのビデオを見て、楽しんでくれたと思う。

さあ、次の質問に行こう。あと3ついけるな。次どうぞ。

記者 タイム・マガジンのブライアン・ベネットです。

トランプ氏 やあ、ブライアン。今週は私がまたタイムの表紙を飾るのかな?

記者 十分にあり得ますね。

トランプ氏 ハァッ?。まあ問題ない。

記者 大統領は今、金氏を対等に見ていますか?

トランプ氏 どのように?

記者 ビデオを見せてくれましたが、大統領と金正恩は対等な立場で未来について語り合っているように見えました。

トランプ氏 ちがう。私にはそのように見えない。私は、世界をより安全な場所にするために必要なことは何でもする。私が金と一緒に場所に座っていると言えば、3000万人の命を救うことができる。それ以上かもしれない。私はそうしたい。シンガポールに来たことは非常に誇らしく、とても喜ばしいことだ。

なあ、ブライアン、もし私がここにきて、何百万人もの住民を救えるなら、強大な力で国を治める男と関係を作ろうとするだろう。しかもその国は強力な核兵器を持っている。それができれば大変うれしい。

記者 大統領は金氏がこのビデオを自分と大統領が対等であるという、プロパガンダとして使われる心配はしていませんか。

トランプ氏 全く心配していない。私たちは他の国のためにそのビデオを使用することだってできる。

記者 大統領、2000年に当時のクリントン大統領が金正日から要請を受け取りました。平壌を訪れて会談するという要請です。そしてクリントンは拒否し、オルブライト国務長官を派遣した。

トランプ氏 そうだ。彼は良い取引をした。30億ドルを費やして、何も得られなかった。そして、金正日は次の日から核兵器を作り始めたんだ。

記者 大統領、一方であなたは要請を受け取り、すぐにここに来て会談した。金に究極のプレゼントを与えてしまったと嘆いている人々の声を理解できますか。プレゼントとは……自由な世界の指導者である米国大統領が、何の改善もないままに、自国民を圧政で苦しめている北朝鮮のリーダーと会談し、握手をするということです。

トランプ氏 わかった。その質問にはもう答えた。次の質問に行こう。

記者 大統領、ポリティコのエリアナ・ジョンソンです。あなたは金氏から得たいくつかの譲歩について言及しました。遺骨の返還と核兵器実験場の破壊。それが付け加わったと。

トランプ氏 それ以上に多い譲歩を得ている。

記者 最後は付け加わったと言いましたが、合意には達していません。彼はあなたに約束しました。もし彼がこれらのことを守らなければ、あなたは何をする準備ができていますか。彼を信用できなくなりますか。

トランプ氏 私は彼はやると思う。本当にそれを信じている。(破壊したのは)実際にエンジンの実験場だったし、他にも同意したことがあった。彼らは非常に強力なエンジン試験場を持っていて、発射時の熱で我々は監視ができる。私はあなたが指摘した2点について非常に満足している。

あなたはそれがエンジン実験場ではない、と言っているのかもしれない。私は正直にいって彼は実施するつもりだと思う。私が間違っていたとしたら、半年後にあなたの前に立ち、「私は間違っていました」と言うよ。私はそれを認めているかどうかはわからないけど、何か言い訳をするよ。

記者 深センメディアグループの(聞き取れず)です。ワシントンに帰ったあとに中国の習主席に電話して、金氏と合意した事項について議論する予定はありますか。

トランプ氏 ああ、するだろう。

記者 長期にわたる平和メカニズムを確立するためのプロセスを加速するために、中国政府に期待することは。

トランプ氏 中国は偉大な国であり、私の友人である偉大な指導者がいるということまあ、中国に関する私の期待は、中国は偉大な指導者と私の友人を持つ偉大な国であるということです。私たちがこのような前進を遂げたことは彼もうれしく思っています。私は彼から聞いている。私はすぐに彼に電話するだろう。着陸する前だってありうる。

記者 大統領、韓国から来ました。

トランプ氏 ああ韓国。韓国のどこですか。続けて。

記者 2つ質問があります。大統領は先ほど、韓国の文大統領と電話で話すと言いました。

トランプ氏 はい。

記者 何を話すつもりですか。

トランプ氏 会談はとてもうまくいったと伝えたい。文大統領は最終的な交渉に深く関わることになる。彼はすばらしい人物で私の友人でもある。彼と話すのが楽しみだ。会談の詳細は文書で知らせているので手短に話す。

記者 もう1点。和平条約への署名は金委員長とのみ交わす予定ですか。韓国や中国も署名に加わりますか。

トランプ氏 韓国や中国にも加わってもらいたい。法的には問題があるかもしれないが私は気にしない。中国と、もちろん韓国も加われば素晴らしい。

記者 …(聞き取れず)議事録はありますか。

トランプ氏 何ですか。

記者 …(聞き取れず)議事録はありますか。

トランプ氏 マイク、彼らは議事録を持っていますか。たぶん大まかな議事録があるはずだ。

記者 それは録音したものですか。

トランプ氏 録音はしていない。録音していないと思う。録音したものはありますか。あればいいが。とても興味深い内容なので。

記者 …(聞き取れず)

トランプ氏 そう?

記者 …(聞き取れず)

トランプ氏 私はしていない。おそらくメモか何かはあるはずだ。詳細なメモがあると思う。わたしたちは素晴らしい会話をした。心からの会話だった。

記者 どのように確認を…(聞き取れず)

トランプ氏 (会談の)すべての時間をよく覚えているので、確認する必要はない。

記者 金氏との以前の電話はどうでしたか…(聞き取れず)

トランプ氏 それについては話したくない。わたしたちは数多くの議論をした。マイクのレベルと、それ以外のレベルでも重要な関係を築いてきた。実際に、この場には北朝鮮のメンバーもいる。

最終合意に至ったとき、重要なことだが、我々はよそよそしい関係ではなかった。素晴らしい関係と知識があった。それがうまくいった理由だと思う。

私は戻るつもりだ。あなた方のことはわからないが、もう長い時間がたった。お別れして仕事に戻る。ここにいる全ての人に感謝する。あなた方の質問には答えたと思う。どうもありがとう。そしておめでとう。これは世界の歴史において重要なできごとだ。私はこれをなし遂げたいと思う。

だからマイク、我々チームの全員が業務を完成しなければならない。我々はいい仕事をした。しかし、ボールがゴールラインを超えなければ十分となならない。この部屋にいるみなさんありがとう。感謝します。

〈2018年6月12日、シンガポールのカペラ・ホテルにて〉

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