2018年9月24日(月)

中国が対米報復 7月、500億ドル分に25%の追加関税
まず大豆や牛肉、自動車など340億ドル分

2018/6/16 7:08 (2018/6/16 10:59更新)
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 【北京=原田逸策】中国国務院(政府)は16日、米国産の農産物や自動車、エネルギーなど659品目に25%の追加関税をかけると発表した。対象は約500億ドル(約5兆5千億円)で7月6日にまず約340億ドル分に発動する。中国の知的財産権侵害を理由にした米国の制裁関税への報復措置。実際に発動すれば米中は高関税をかけあう「貿易戦争」に突入する。

中国の対米報復関税の第1段階は大豆や牛肉、豚肉、マグロ、自動車などが対象になる(北京のスーパー)=AP

中国の対米報復関税の第1段階は大豆や牛肉、豚肉、マグロ、自動車などが対象になる(北京のスーパー)=AP

 米トランプ政権は15日、中国の産業ロボット、電子部品など計1102品目(500億ドル相当)に25%の追加関税をかけると公表。中国商務省は直後に「同じ規模、同じ強さの追加関税措置を出す」と発表していた。

 中国の関税措置は2段階。まず7月6日に545品目(340億ドル相当)を対象に発動、残りの114品目(160億ドル相当)の発動時期は今後決める。追加関税の税率、対象規模、発動方式などすべて米国と同じ。中国は4月、25%の追加関税をかける計106品目(500億ドル相当)の候補を公表していた。今回の関税措置も4月の案が軸になっているが、農産品を手厚くした。

 第1段階の対象品目には大豆、牛肉や豚肉、マグロやフカヒレ、オレンジやリンゴ、ウイスキー、自動車などを含む。農畜産物、水産物が中心。とくに米国産大豆は輸出先の6割を中国が占めており、金額も大きい。

 第2段階は原油、天然ガス、石炭などエネルギーが目立つ。エチレンなど化学物質、米国が得意とする医療器具も含む。4月の案にあった航空機は対象から外れた。米国製の比率が高く、高関税をかければ国内の航空会社の経営に打撃を与えると判断したようだ。

 報復関税とは別に、中国商務省は16日、米国と日本から輸入したヨウ化水素酸、米国やサウジアラビア、マレーシアなどから輸入したエタノールアミンに不当廉売(ダンピング)の疑いで高関税をかけると発表した。

 米国と欧州連合(EU)から輸入した継ぎ目のない鋼管への反ダンピング課税を延長するかどうかの調査も始めた。いずれの製品も米国産が対象に含まれており、報復措置の一環とみられる。

 米中は貿易摩擦を巡って5月から正式協議を始めた。5月中旬の2回目の協議では、米中が当面は高関税をかけ合わないことでいったん合意し、米中それぞれの交渉トップを務めたムニューシン財務長官と劉鶴副首相がテレビの前で発表した。

 ただ、5月末にトランプ大統領が突如として「6月15日までに制裁関税品目を公表する」と公表し、中国は二転三転する米国の交渉姿勢に不信感を募らせている。中国は制裁関税をかけないよう再三にわたり米国に自制を促したが、トランプ氏は聞き入れなかった。

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