2018年12月17日(月)

関西に忍び寄る東電の足音 7月から値下げ

2018/6/14 19:08
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東京電力ホールディングス(HD)傘下の小売事業会社、東京電力エナジーパートナー(EP)が関西で存在感を高めている。14日、関西で関西電力に対抗するため同時期の7月1日から料金を引き下げると発表した。家庭向けなどで総じて関電より割安で、今年度中にガス事業にも参入する方針。ガスとのセットプランが投入されれば関電にとって大きな脅威となりそうだ。

関電は大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働による収益改善効果を踏まえて、7月1日から家庭向けで平均4.03%の抜本値下げに踏み切る。一般的な家庭向けモデル料金は7月分が260キロワット時で6691円となる。

これに対して東電はモデル料金ベースで約2%下げ、6523円とした。関電を2.5%(約170円)下回る設定だ。モデル料金でみると関電の値下げ後でも東電のほうが安かったが、さらに引き下げ、突き放した格好だ。原資は「生産性の向上」(担当者)という。

大阪ガスは都市ガスのセット前提による同等のモデル料金で6567円に引き下げる。3社を比較すると僅差ながら東電が最安となる。

東電は電力小売りが全面自由化になった2016年4月に関西に本格進出した。ただ大々的なCMなどはしておらず、東京から関西への転勤後も契約を続ける例などが多かったとみられる。

17年度末の電気の契約件数は中部・関西の合計で約6万件にとどまる。それぞれ半々くらいという。自由化前に家庭向けで1000万件程度あった関電の契約数に比べると、微々たる数だ。電気の調達先は発表していない。

東電の弱点はまだ関西でガス事業に進出していないこと。関電や大ガスは都市ガスのセットプランを武器に大都市部で激しい販売競争を繰り広げている。東電は「今年度内のなるべく早い時期にガス事業に参入し、さらに価格競争力のあるセット料金プランを提示したい」(担当者)という。

電力大手の越境が相次ぎ、一般的な家庭向けのモデル料金は東電、関電とも、それぞれ地元より相手地域の方が安い。我慢比べの電力販売競争はこれから本格化する。(中西誠)

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