2018年8月20日(月)

米、対中制裁を最終判断 15日までに関税対象見直し案を公表へ
「貿易戦争」リスクも

トランプ政権
北米
2018/6/14 16:35
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 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米政権は15日までに中国の知的財産侵害に対する制裁関税の最終案を発表する方針だ。米中は関税発動の回避を探るため閣僚級の協議を重ねてきたが、ハイテク分野を中心に対立が解けていない。トランプ大統領が関税の発動を最終的に決めれば、中国は同じ規模の報復関税で対抗する構えで「貿易戦争」に発展する恐れがある。

 シンガポールから帰国したトランプ氏は13日、ホワイトハウスに戻った。政権幹部らと協議して中国への対応を最終判断する。米政権は「制裁の最終案を15日までに公表し、その後速やかに発動する」と表明している。

 米通商代表部(USTR)は4月上旬、年500億ドル(約5兆5千億円)に相当する中国からの輸入品に25%の関税を上乗せする約1300品目の原案を公表した。値上がりなど悪影響を懸念する企業の意見を聞いて品目の入れ替え作業を進めてきており、今回、最終的な対象品目を示す。

 関税の発動を当面見送る可能性は残る。トランプ氏は「中国との貿易を考えるときは(北朝鮮問題で)どう助けてくれるかを考える」との姿勢を示してきた。12日の米朝首脳会談で合意した「朝鮮半島の完全な非核化」の具体策に向けて、北朝鮮の後ろ盾である中国の協力が欠かせないと考えれば、全面対決を避けるシナリオはあり得る。

 米国が関税を実際に課せば「貿易戦争」に突入する可能性が高い。中国は大豆やトウモロコシといった農産品など500億ドルの輸入品に報復関税を課す方針だ。米国は既に中国の鉄鋼やアルミニウムで関税を発動。中国も豚肉やワインなどに報復関税を課したが、対象は30億ドルにとどまる。両国が次の段階に進めば、互いの経済や雇用に悪影響が及ぶのは必至だ。

 米中は5月以降、交渉を重ねて関税回避への糸口を探ってきた。同月中旬に開いた2回目の協議後に米政権は「貿易戦争を一時保留する」(ムニューシン米財務長官)と表明したが、29日に関税発動の意思を改めて示した。6月2~3日の協議では中国が米国の農産品やエネルギーを700億ドル買い増す提案をしたが「制裁関税の発動回避」を条件として米側に突きつけていた。

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