2018年11月18日(日)

トランプ米大統領の12日の米朝首脳会談後の会見詳報

2018/6/13 22:34
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米朝首脳会談後のトランプ米大統領の記者会見の詳報は次の通り。

    ◇

今日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との非常に歴史的な首脳会談を終え、世界中の人々に語りかけることに誇りを感じる。われわれはとても実りのある時間を共に過ごした。共同声明はとても包括的で現実のものになる。

最初にホスト国であるシンガポールに感謝したい。熱心に取り組んでいる韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領にも感謝したい。すぐに文氏と話すつもりだ。

友人である日本の安倍晋三首相は日本と世界にとって正しい結果を求めている。良い男だ。

中国の習近平国家主席は国境を閉じてきた。この1~2カ月は少しそうでもなかったかもしれないが、それは構わない。素晴らしい指導者だ。

各国の指導者たちがこの歴史的な日に至るために努力をしてくれたことに感謝したい。

最も大事なこととして金氏が自国民の明るい未来へ向けて大胆な第一歩を踏み出したことに感謝したい。前例のない史上初の米朝首脳会談で変化が可能だと証明された。

金氏との会合は正直で虚心坦懐(たんかい)、生産的だった。限られた時間だが、互いをよく理解できた。

われわれは新しい歴史を始める用意ができている。米朝間の歴史の新章を書く準備ができている。70年近く前に残酷な紛争が朝鮮半島を破壊した。数え切れない人々が紛争で命を失った。休戦は合意されたが、今日この日まで戦争は終わらなかった。しかし今、われわれは近く戦争が終わると希望を抱ける。そして近く終わるだろう。

過去が未来を規定はしない。昨日の紛争が明日の戦争となる必要はない。歴史が繰り返し証明したように昨日の敵が今日の友になることもある。紛争の恐怖を平和に変え、朝鮮戦争で命をささげた先祖に応えることができる。それがわれわれのしていることだ。

北朝鮮が核兵器を放棄すれば、得られるものに際限はない。金氏は、自国民に安全保障と繁栄の輝かしい新時代をもたらした指導者として記憶されるだろう。

金氏と私は共同声明に署名し、朝鮮半島の完全な非核化という約束を再確認した。

われわれはさらに、できるだけ早期に合意を実行に移すよう活発に交渉することで合意した。

金氏は私に、北朝鮮は既に主要なミサイルのエンジン実験場の破壊に着手していると述べた。実験場はすぐに破壊されるだろう。

今日が骨の折れるプロセスの始まりになる。

金氏は、自国民が輝かしい未来を手にするチャンスをつかんだ。誰でも戦争を始められるが、平和を実現できるのは真に勇気ある者だけだ。

朝鮮半島の人々は本当に優秀で勤勉、かつ才能に恵まれている。同じ伝統や言語、習慣、文化、運命を共にしている。

まばゆい未来を実現するため、家族再会のため、核の脅威が今、取り除かれようとしている。

その間も実際には制裁が続く。われわれは未来の夢を見る。朝鮮半島の全ての人が仲良く共に暮らす未来。平和の光が戦争の闇を照らして消し去る未来。この明るい未来は手の届くところにある。

金氏が帰国すれば、すぐに自国民が幸せで平和に暮らすためのプロセスに着手すると私は知っている。

(オットー・ワームビアさんの死に責任があるとされる金氏を「有能」と呼べる理由は)1万人に1人の有能な人物だからだ。オットーさんは特別な人だった。オットーさんなしに会談は実現しなかったと思う。オットーさんの死は無駄ではなかった。

(具体的な北朝鮮への保証や在韓米軍の縮小について)私たちは何も減らさない。韓国には現在3万2千人の兵士がいる。いつか連れて帰りたいが、それは今ではない。(米韓合同)軍事演習は中止する。多額の費用を節約できるし、演習は挑発的だからだ。

(共同声明が「検証可能」と「不可逆的」に触れていないとの指摘に対し)私たちは(体制の)保証と、朝鮮半島の完全な非核化の確約を話し合った。これが文書の内容だ。

(非核化プロセスの検証方法や工程表について)議論した。多くの人々によって検証される。これは完全な北朝鮮の非核化だ。(検証に当たるのは)米国人と国際原子力機関(IAEA)の両方の混成だ。

金氏は北朝鮮が過去にたどった道、そして最終的に何もなされなかったという事実に言及した。北朝鮮が寄せる(米)大統領への信頼は、これまではなかったものだ。

金氏が(非核化を)実行したいという思いは非常に揺るぎない。私と同じか私以上に実行したいとさえ思っているかもしれない。北朝鮮のとても明るい未来を見ているからだ。

われわれは今日、非常に包括的な文書に署名した。彼がその文書に沿って行動すると信じている。彼は帰国したら、すぐにプロセスを開始するだろう。

(金氏を)信頼している。中でも米朝の新たな交渉団の設立が非常に重要だ。

(北朝鮮の人権問題については)議論した。今後さらに議論していくだろう。

詳細に議論されたことが他にもあった。(朝鮮戦争で亡くなった)息子や父母らの遺骨を返してもらいたいと訴える無数の電話や手紙を、われわれは受け取っている。今日それを要求し、成果が得られた。プロセスは直ちに始められる。

大統領選の期間中にも「息子の遺骨を取り戻すために何かできないか」と多くの人々に聞かれた。

金氏はすぐに(返還に)同意した。とても素晴らしいことだ。6千柱以上の遺骨が戻ってくるだろう。

(北朝鮮の人権問題については)非核化と比べて手短だが議論した。非常に頭が良く、非常に善良な交渉者(である金氏)は正しいことをしたがっている。

これまで数十億ドルが(北朝鮮に)与えられたが、核開発計画は継続された。しかし今回は全く違う。全く違う大統領だ。

(平壌へは)適切な時に訪問するだろう。金氏を適切な時に、ホワイトハウスに招待するつもりだ。

われわれが今日署名した文書には多くの事柄が含まれているが、含まれていないものもある。時間がなくて文書に入れられなかった。

日本人拉致問題は非核化を除けば、安倍首相の最重要課題だ。私は確かに取り上げた。声明には盛り込まなかったが(北朝鮮が今後)問題に取り組むだろう。

われわれの主たる目的は非核化だが、人権問題についても議論した。最終的には何かに合意できると思う。

完全非核化は技術的に長い時間がかかる。ある程度の時間、待たないといけない。ただ着手すれば(核兵器を)使えなくなり、終わったようなものだ。すぐ始まると信じている。

制裁は、核兵器の脅威がなくなれば解除する。制裁は大きな役割を果たした。早期の解除を望むが、今はまだ維持する。

(北朝鮮との大使の交換は)すぐにしたいが、物事を進展させるのが先だ。少し早い。

(米韓合同軍事演習には)途方もない費用がかかる。戦略爆撃機派遣は金がかかり、もともと好きではなかった。非常に挑発的だ。包括的で完全な取引を交渉している状況で演習を行うのは不適切だ。(中止で)第一として多くのコストを削減し、第二に北朝鮮側がとても感謝すると思う。

金氏との会談で(北朝鮮に)譲歩したと話す人がいるが、会うこと以外に譲歩していない。北朝鮮は会談を正当化するために完全な非核化を確約した。大きなことだ。

米国人3人の解放に応じ、2カ月前に既に譲歩した。(戦没米兵らの)遺骨収集への協力を約束した。

ミサイル発射と核実験の停止を確約した。(共同声明に)書いていないが、北朝鮮はミサイル地区を破壊する。核実験場も閉鎖した。ミサイルエンジン試験場の破壊を確約した。私は「(試験場の)熱でどこにあるか分かる」と伝えた。

われわれは(会談で)多くを手にした。話すべき主題は一つではなく数多くあり、そのため偉大なことがたくさん起きると信じている。

(合意の詳細が煮詰まらなかった理由は)十分な時間がなかったためだ。たった一日しかなかった。われわれは何時間も一緒に濃密に過ごしたが、プロセスは今始まったばかりだ。

(約束不履行時の軍事行動については)話したくない。脅威を与えたくないからだ。

軍事境界線近くには大都市ソウルがあり、非武装地帯のそばなのだ。もし軍事行動になれば、多くの人々が犠牲になる。

(かつて北朝鮮に対し「炎と怒り」に言及したが)当時は必要だったからだ。米国は弾道ミサイルを許せなかったし、日本も許さなかっただろう。

(次のステップに向けて進んでいる話は)来週にも政府全体で詳細の検討に入り、非核化を実現したい。金正恩氏もそう望んでいる。韓国や日本、中国とも協力していく。

(北朝鮮が口だけでないと保証できるか)私が言えるのは彼らは取引をしたがっている。本気か否か、私には分かる。

(北朝鮮の政権の正統性を認めることで、強制収容所にいる北朝鮮人を裏切ったのではないか)いや、彼らの助けになったと思っている。私が今できることは多くないが、ある時点で金氏は事態を改善すると信じている。

(非核化のコストについては)韓国と日本が北朝鮮を大いに助けてくれると思う。

(次の首脳会談については)まだ決まっていないが、おそらくもう一度会談を行う必要があるだろう。

(北朝鮮の将来像について)例えば北朝鮮には素晴らしいビーチがある。そこには世界最高のホテルを建てることができると私は(金氏に)説明した。

金氏と会談することで多数の人の命を救うことになる。(こうして)シンガポールに来ているのは非常に誇らしく、非常に喜ばしいことだ。

(中国国家主席の)習近平氏も進展を喜ぶと信じている。すぐに電話するつもりだ。(韓国大統領の)文在寅氏には会談が大成功だったと伝えたい。最終的な交渉には文氏も深く関与するだろう。(北朝鮮と)平和協定に署名するならば中国と韓国も交えるのが良い。

ここにいる全ての人に感謝する。そして、おめでとう。なぜなら世界の歴史において重要な出来事だからだ。私はこれを成し遂げたい。(共同)

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