2018年10月17日(水)

中国電機大手、AI前面に 国家戦略後押し

2018/6/13 21:20
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【上海=薬文江】家電見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)アジア」が13日、中国上海市で開幕した。米国で開くCESのアジア版で、4回目の開催。中国政府が人工知能(AI)技術を2030年までに世界最先端の水準に引き上げる目標を掲げていることを踏まえ、AIを重要テーマに加えた。

中国家電大手の海信集団(ハイセンス)は、「AIテレビ」のデモを開いた。画像や音声を認識するAIを搭載しており、テレビ映像について解説したり付随情報を出したりする。

例えばサッカーの試合中にリモコンの専用ボタンを押すと、選手の略歴や成績、ユニホームの買い物情報を画面横に表示する。ハイセンスはワールドカップ(W杯)ロシア大会をひかえ、14日からテレビの新製品全てでAI対応すると明らかにした。「テレビに映る豊富なデータをもとに、新たな視聴経験を提供する」(周厚健董事長)

ハイセンス製のテレビは現在1日あたり約1200万台がネットに接続する。同社は2020年には6500万家庭がネットに接続するとみる。視聴内容やどんな検索をしたのかなど膨大なデータを活用できるため「家電メーカーでも十分にAIを賢くできる」(周氏)という。

スマホ世界3位の華為技術(ファーウェイ)も「AIがスマホを進化させている」(端末事業を統括する何剛氏)と、独自に開発するAI半導体を前面に押し出した。17年から販売している旗艦機種にはすでに端末の頭脳にあたるチップで自社製を採用。1億枚以上の写真を学習したチップはAI特有の計算が得意とされる。カメラの画像を認識して撮影モードを自動で変えたり、使い方を学習して処理速度を最適にしたりする。

中国政府はAI技術の推進で30年までに関連産業の規模を10兆元(170兆円)に拡大する計画を発表済み。米国に比べると後発組だが、人口規模や政策の後押しで企業が膨大なデータを活用できる優位性がある。「CESアジア」では出展企業の5分の1がスタートアップで、AIや自動運転の分野を中心に人材や資金が流れこんでいる。 ただ、画像などデータを吸い上げAIで解析するシステムが大規模に導入されれば、監視社会につながりかねないリスクもはらむ。

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