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東海再処理施設、廃止に1兆円 規制委が認可

原子力発電所の使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出す東海再処理施設(茨城県)の廃止計画が13日、原子力規制委員会によって認可された。総費用は試算で約1兆円にのぼり、作業は約70年の長期にわたる。難航すれば費用はさらに膨らむ。国が掲げる核燃料サイクル政策による負の側面が改めて浮き彫りになった。

東海再処理施設は再処理技術の開発を目指して建設され、1981年に本格運転を始めた。施設を運営する日本原子力研究開発機構は14年に廃止を決め、17年6月に規制委へ廃止計画を提出していた。

廃止計画の最初の山場は、強い放射線を出す廃液をガラスで固めて処理する作業だ。液体のまま保管を続けると漏れ出す危険があり、同機構は2028年度までにガラス固化作業を終える計画。ただ、ガラス固化作業は廃止計画の認可前から特例で認められていたが、機器の不具合が相次いだ。計画通りに進むかは不透明だ。

規制委の更田豊志委員長は同日の記者会見で「廃止措置は序盤がより重要だ。ガラス固化に特段の関心を持っている」と述べた。原子力機構は「安全確保を最優先に取り組んでまいります」とのコメントを出した。

機構は廃止の費用として、ガラス固化など最初の10年で約2200億円、その後の60年で施設の解体、廃棄物の処理や処分に約7700億円かかると見込む。再処理は核燃料の切断や溶解、分離精製など様々な工程があり、原発より汚染された設備も多い。1基あたり300億~800億円といわれる商業用原発の廃炉に比べ、桁違いに膨大な費用が見込まれる。

機構は今夏から高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉作業も本格的に始めるほか、他の研究炉の廃止も決めた。長期にわたり、廃止作業に並行して取り組む必要がある。規制委の更田委員長は「予算や人員の面で、機構を所管する文部科学省のサポートが非常に重要」と指摘する。

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