2018年9月22日(土)

脱・官邸1強へ政調改革 岸田・小泉氏ら、新組織で公約検証

2018/6/13 20:00
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 自民党は13日、政調会のあり方等改革実行本部の初会合を開いた。本部長に岸田文雄政調会長、実務を取り仕切る事務局長に小泉進次郎筆頭副幹事長が就いた。選挙公約がどれだけ実現できているか検証する委員会の設置や、乱立する組織の整理統合に向けて7月に具体策をまとめる。党の政策立案能力を高め、安倍晋三首相の「官邸1強」からの脱却をめざす。

 岸田氏は同日の記者会見で「政府と与党には適度な緊張感がないといけない。党の思いを政府に伝えるためにも政策立案機関のありようの見直しは大事だ」と語った。

 4つのワーキングチーム(WT)を設け、7月上旬にかけて具体策を話し合う。WTの事務局長には橘慶一郎(衆院当選4回)、牧島かれん(同3回)、鈴木隼人(同2回)、佐藤啓(参院当選1回)の各議員を充てた。小泉氏と同じ勉強会のメンバーである4人が実務を担う。

 選挙公約や政策の評価・検証をめぐっては、公約に掲げた政策の実現度合いを検証する委員会の設置について議論する。同委員会で補助金や政策減税の効果も評価する。

 政調会には部会や調査会、特命委員会など130を超える組織があり、複数の組織が同じ政策を重複して扱うなど非効率との指摘がある。法案を審査する部会と中長期の政策を検討する調査会に集約する方向だ。

 政策のプロを育てるため、各政策分野の部会のメンバーは原則、固定する方向だ。小泉氏は「一人ひとりが部会に責任感を持てば公約のクオリティーが上がる」と語った。

 各府省の副大臣や政務官の役割の見直しも検討する。官僚任せにしてきた部会での政策の説明を副大臣や政務官に担わせるようにし、政官関係の見直しにつなげる。

 部会の資料のペーパーレス化などIT(情報技術)の活用も広げる。

 岸田氏は「(昨年8月に)政調会長になってから政調会の議論のあり方についてさまざまな指摘をもらった」と語る。

 昨秋の衆院選では首相が消費増税の増収分の使途を幼児教育・保育無償化にふり向けると表明し、党内の十分な議論を経ないまま公約に掲げた。衆院選後、首相が経済界に子育て支援へ3000億円の拠出を求め経団連などが応じたのも党の頭越しだった。党内には今も不満がくすぶる。

 党の政策立案機能を強化し、官邸主導で進む政策決定への関与を強めたい考えだ。小泉氏は「自民党が強いことは官邸にも良い」と指摘する。

 本部の立ち上げを9月の総裁選をにらんだ動きとみる向きも党内にはある。出馬の是非を表明していない岸田氏はかねて「トップダウンからボトムアップへ」とうたい、官邸主導が行きすぎた場合の弊害を指摘してきた。小泉氏やWTの事務局長に就いた若手議員には「ポスト安倍」時代を見すえる側面もある。

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