人口減少時代の公共交通(4) 独立採算、世界では例外
土井勉 大阪大学特任教授
[有料会員限定]
公共交通の事業は、人件費、車両費のほか、車庫や線路などの維持に要する固定費の割合が極めて大きいのが特徴です。収入の減少に対して経費を削減することは容易ではありません。多くの交通事業者は経費を削減するため、人件費の抑制や老朽車両の継続使用を余儀なくされています。人件費の抑制は人手不足の一因にもなっています。
これらは独立採算のビジネスとして民間企業が経営している公共交通の特徴です。しかし、世界を見...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り669文字

ニュースなどで注目される経済学の最新トレンドを、気鋭の学者や有識者がわかりやすく解説します。