2019年4月26日(金)

ヒグマ上陸の島対策手探り 北海道利尻、106年ぶり

2018/6/13 9:50
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ヒグマが生息しない北海道・利尻島で、足跡が見つかってから13日で2週間。専門家は106年ぶりに上陸したと確認し、雄1頭が交尾期に雌を求めて対岸から約20キロ泳いだと指摘する。地元自治体には「殺さないで」との電話やメールが多数寄せられ、人への危害の恐れが高まっていないことから、当面は駆除しない方針。手探り状態で対策を検討している。

 利尻島のホームセンターで販売されるクマよけの鈴(12日、北海道利尻富士町)=共同

 利尻島の海岸で見つかったヒグマの足跡(5月30日、北海道利尻富士)=同町提供、共同

「人間よりはるかに大きく、怖くて逃げ帰った」。釣りで海岸を訪れて足跡を発見した安達功さん(64)は不安そうに振り返った。5月30日、道北部の日本海に浮かぶ人口約4600人の島で、幅約15センチの足跡が見つかった。連絡を受けた利尻富士町職員は「言い伝えでしか知らず、いたずらかと思った」と明かす。

その後も島の林道などで足跡やふんが次々と見つかり、調査した道立総合研究機構の間野勉部長は5月末~7月初めが交尾期のヒグマが泳いできたと推測。「冬眠明けで体脂肪が残っており、海流や水温の条件が整えば可能だ。ホッキョクグマは100キロ以上泳ぐとの研究もあり、ヒグマが腹を決めて数十キロ泳いでも不思議はない」と話す。

島の利尻町と利尻富士町では小学校の集団登下校を実施。両町はヒグマが人里に近づかないよう、ごみを収集車が来る直前に出すよう呼び掛けるなどしている。

間野部長は「雌がいないと分かれば泳いで帰るのではないか」と推測するが、島民や観光客からは駆除を望む声も。ホームセンターではクマよけの鈴が100個以上売れたという。田村祥三利尻富士町長は「こんなことは初めてで対策を学んでいきたい。注意喚起と情報収集を徹底し、生活や観光への影響を最小限にとどめたい」と話した。〔共同〕

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