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米イーライ・リリーと英アストラゼネカ、認知症治療薬治験を中止

【ニューヨーク=西邨紘子】製薬大手の米イーライ・リリーと英アストラゼネカは12日、両社が共同開発するアルツハイマー型認知症の治療薬候補(一般名ラナベセスタット)の臨床試験(治験)を中止すると発表した。軽度と中度の患者を対象にそれぞれ進めていた後期段階の治験で、十分な治療効果を証明できない見通しが強まった。

イーライ・リリーとアストラゼネカは2014年にラナベセスタットの開発・商品化で提携した。開発費用は折半とし、イーライ・リリーが治験を率い、アストラゼネカが生産する取り決めだった。中止された治験には3000人以上が参加していたという。

アルツハイマー病は認知症の6~8割を引き起こすとされる。先進国の高齢化などに伴い患者は急速に増え、50年には世界で1億3200万人に達するとの予想もある。アルツハイマー病の治療薬は高い需要が見込めるため製薬各社が競って開発を進めているが、実用化は難航している。

ラナベセスタットは「BACE阻害剤」と呼ばれるタイプの治療薬候補。アルツハイマーの発症に関わるたんぱく質が、脳に蓄積することを阻害する働きを持つ。アルツハイマーの発症予防や症状改善の効果が期待されたが、直近では同タイプの候補薬に治験失敗が相次いで出ていた。リリーは、同社が手掛ける他のアルツハイマー治療薬候補については引き続き開発を続ける方針。

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