エースのネイマールはW杯に間に合った=ロイター
「きょうの試合の内容に満足している。このチームを率いてワールドカップ(W杯)に臨めることを誇りに思う」。6月10日、サッカーのW杯ロシア大会前最後の強化試合を終えたブラジル代表のチチ監督の顔は輝いていた。
2月末に右足首を故障して手術し、長期間のリハビリを重ねて懸命に体調を整えてきたネイマール(パリ・サンジェルマン)も、満面の笑顔だった。
■開幕控えエースら仕上がり順調
「またこうしてプレーできて、とても幸せだ。体調はまだ8割くらい。W杯ではもっといいプレーができる」
監督とエースの表情と言葉がW杯に臨むブラジル代表の仕上がり具合を雄弁に物語っていた。
ブラジル代表は5月21日からリオ郊外の代表トレーニングセンターで第1次合宿を、27日からロンドンに場所を移して第2次合宿を行った。右SBの絶対的レギュラーでチームリーダーの一人でもあったダニエウ・アウベス(パリSG)が故障でW杯登録メンバーから外れたのは痛く、数人の控え選手は小さな故障を抱えていたが、ネイマールを含む主力は順調な調整を続けた。
6月3日、リバプールでクロアチア代表と調整試合。陣形は4―1―4―1でネイマールを後半へ温存し、2列目が右からビリアン(チェルシー)、パウリーニョ(バルセロナ)、フェルナンジーニョ(マンチェスター・シティー)、コウチーニョ(バルセロナ)で、ガブリエルジェズス(マンチェスター・シティー)の1トップ。右SBにはダニーロ(同)が入った。
ブラジル代表のロシア入りを歓迎するサポーター=ロイター
前半、ブラジルはクロアチア選手の厳しいマークに攻撃の組み立てを封じられたが、後半開始時からネイマールがフェルナンジーニョに代わって出場すると流れが一変した。左サイドでSBマルセロ(レアル・マドリード)、コウチーニョ、ネイマールが華麗なパス回しでクロアチア守備陣を翻弄し、ゴール前左サイドでパスを受けたネイマールがフェイントでDFをかわすと、手術をした右足で豪快なシュートをたたき込んだ。試合終了直前にも、後方からのロングパスをゴール前で受けたCFフィルミノ(リバプール)が加点した。守備陣もミランダ(インテル)とチアゴシウバ(パリSG)の両CBの出来が素晴らしく、相手の攻撃を抑え込んだ。ただし、右SBダニーロは守備は無難にこなしたが、攻撃参加が物足りなかった。
サッカーのブラジル代表がサウジアラビアへ遠征し、12日にサウジ代表と、16日にアルゼンチン代表とそれぞれ国際親善試合を行った。この2試合で最も注目していた選手が21歳のFWガブリエルジェズス(マンチ
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で、ブラジルは準々決勝で敗退して国民を落胆させた。しかし、ブラジルサッカー連盟はチチ監督のチームづくりの方向性を評価し、監督と2022年W杯まで契約を延長。
サッカーのワールドカップ(W杯)準々決勝ベルギー戦で、ブラジルは攻めても攻めてもゴール前に立ちはだかる“赤い悪魔”たちの高くて厚い壁に跳ね返された。シュート数がブラジル26、ベルギー8という数字が示