2019年7月20日(土)

客の迷惑行為、家電・百貨店で8割 UAゼンセン調査

2018/6/12 17:20
保存
共有
印刷
その他

家電量販店や百貨店の従業員の約8割が客から暴言や無理な要求などの迷惑行為を受けていたことが、流通業などの労働組合でつくるUAゼンセンの調査で分かった。高額商品が多く、接客時間が長くなりがちなことが一因とみられ、スーパーなど他のサービス業と比べて多かった。対応が現場任せの企業も多く、法整備を求める声も上がっている。

調査は2017年6~7月、UAゼンセンに加盟する168組合の従業員約5万人を対象に実施した。「業務中に客からの迷惑行為に遭遇したことがあるか」という質問に対し、「ある」と答えたのは「百貨店」が84.5%、「家電関連」が82.9%だった。

スーパー(61.2%)や専門店(69.3%)などを合わせた全体の割合は70.1%。最も多い迷惑行為はいずれの業種も「暴言」で、「同じ内容を繰り返すクレーム」などが続いた。

迷惑行為を受けた従業員が「強いストレスを感じた」と回答した割合は家電関連が64.3%、百貨店が58.3%。ともに全体の54.2%よりも多かった。

百貨店や家電量販店で迷惑行為が多い理由として、UAゼンセンは「高額商品や知識を有する商品を取り扱っているため消費者も購入に慎重になる傾向がある。接客時間が長くなるため苦情が発生しやすい」と分析。商品の故障時に自分で修理することが難しいことなども迷惑行為につながる一因とみている。

具体的な迷惑行為は「住宅事情などから設置や設定できないものを不良品として交換を要求された」「交通費の請求を拒否したら『ネットに不良品を販売している店ですと書きます』と脅された」など。現場の従業員が謝り続けてやり過ごすケースがほとんどという。

厚生労働省の有識者検討会は3月にハラスメント防止策の報告書をまとめ、こうした顧客や取引先からの迷惑行為について実態調査や対策に向けた議論を進める必要性を盛り込んだ。ただ迷惑行為の内容が業種によって異なるため「事業主が(予防策に)取り組むことに一定の限界がある」とも指摘した。

UAゼンセンは2月から加盟組合を対象に、迷惑行為防止の法整備を求める署名活動を始めた。百万筆を目標にし、今夏までに国に対策を要望する方針。担当者は「一部の大手には悪質なクレームに対応する専門部署があるが、多くの企業にはなく、現場任せになっている」と強調。「業務の支障にもなっており、法制化を含めた対策が急務」と訴えた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。