2018年6月24日(日)

シンガポール、「安全な会談実施」で評価向上狙う 金正恩氏「知識と経験学びたい」 2500人超す記者が取材

米朝首脳会談
東南アジア
2018/6/12 17:15
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 【シンガポール=中野貴司】安全で効率的な都市を売り物とするシンガポール政府にとって、歴史的な米朝首脳会談のホスト役は威信をかけた役回りとなった。約5000人の警察官や陸海空軍の兵士を動員し、米朝両首脳の宿泊先や繁華街を厳重に警備。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の宿泊費用を含めた総費用は2000万シンガポールドル(約16億5千万円)に上った。

 シンガポールのリー・シェンロン首相は会談開催前に、多額の費用をかけてでもホスト役を務める意義を「シンガポールの評判が上がること」と答えていた。2015年の中台首脳会談に続き、今回の会談も大きな事故なく無事終わり、シンガポールは安全で優れたインフラを持つ国という評価をひとまず維持した。

 11日夜に金正恩氏が観光名所「マリーナベイ・サンズ」などを視察した際は、バラクリシュナン外相らがぴったりと寄り添い、案内役を務めた。そのかいあって、金正恩氏は視察後「シンガポールの経済的潜在力と発展をよく知ることができた」と発言した。会談前後にはシンガポールの街並みも世界中で繰り返し放映され、宣伝効果は大きかった。

 米朝首脳会談の取材には、国内外から2500人を超す記者やカメラマンが集まった。シンガポール政府が設けた大型の取材センターに加え、米国や韓国の政府もそれぞれ取材用の拠点をホテルに設置した。タイやインドネシアのテレビが生中継するなど、関係国以外のメディアも歴史的な会談を異例の扱いで報じた。

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