2018年10月16日(火)

トランプ氏、金正恩政権の体制保証を約束

2018/6/12 16:46
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【シンガポール=永沢毅、恩地洋介】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は12日、シンガポールのホテルで会談し、北朝鮮が朝鮮半島の「完全な非核化」に向けて取り組むことなどを盛った合意文書に署名した。トランプ氏は非核化プロセスについて「迅速に始まる」と表明、金正恩政権の体制保証を提供すると約束した。

トランプ氏は現地時間午後4時(日本時間同5時)から記者会見に臨み、会談の結果を明らかにする。北朝鮮の非核化について、完了の期限や進め方など具体的な工程をどこまで示せるかが最大の焦点で、朝鮮戦争の終結に関してどのような議論があったかも注目される。史上初の米朝首脳による会談は、朝鮮半島を含む東アジアの国際秩序を大きく塗り替える可能性がある。

両首脳は現地時間12日午前9時すぎからまず通訳だけを交えて約40分間会談。さらに閣僚らを交えた拡大会合を約1時間40分開いた後、ワーキング・ランチに移った。金正恩氏は午後2時ごろに会談場所のホテルを離れた。

合意文書は(1)新たな米朝関係の構築(2)朝鮮半島の平和構築に努力(3)朝鮮半島の非核化を合意した「板門店宣言」を再確認(4)朝鮮半島の戦没者の遺骨回収を確認――などを明記。非核化の完了期限が入ったかどうかについては明らかになっていない。

トランプ氏は一連の会談で「私たちは素晴らしい関係を築ける。それを疑っていない」と強調。署名式では「私たちは特別な絆を築いた。朝鮮半島との関係は過去と全く違ったものになる」と語った。トランプ氏は金正恩氏をホワイトハウスに招待する意向を改めて示した。

金正恩氏は署名式で「過去を払拭し、新しい出発を知らせる歴史的文書に署名する」と述べた。「世の中はおそらく重大な変化をみることになるだろう。トランプ大統領に謝意を表明する」と語った。会談では「過去を果敢に克服し、向かい合うことは平和の前奏曲となるだろう。大きな事業を始める決心がある」と表明。「我々には足を引っ張る過去があり、誤った偏見と慣行が時に目と耳をふさいできたが、あらゆることを乗り越えてこの場にたどり着いた」と初の会談の意義を述べた。

米国は「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)を求めてきた。米朝は今後、合意文書を踏まえて実務者協議で非核化に関する細部を詰めるとみられる。

日本は米朝首脳会談で日本人拉致問題を取り上げるようトランプ氏に働きかけてきた。実際に言及したかどうかや金正恩氏の反応も焦点だ。

米朝首脳会談はシンガポール南端のセントーサ島にある高級ホテル「カペラ・ホテル」で開催。トランプ氏は記者会見後の12日午後7時にシンガポールを出発し、米国への帰途に就く。同行しているポンペオ米国務長官は13日に韓国を訪れ、河野太郎外相、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談し、首脳会談の内容を共有する。

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