2018年11月17日(土)

米朝首脳会談「完全な非核化」焦点

2018/6/12 10:52
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【シンガポール=恩地洋介、永沢毅】トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は12日午前、シンガポールのホテルで会談した。1950年の朝鮮戦争以来、敵対関係にあった米朝の首脳会談は初めて。北朝鮮の完全な非核化と朝鮮戦争の終結、金正恩政権の体制保証の問題を協議し、合意をめざす。会談結果は東アジアの安全保障環境に大きな影響を与える。

米朝首脳会談は12日午前9時(日本時間同10時)から、シンガポール南東部のセントーサ島にある「カペラ・ホテル」で始まった。会談の冒頭、トランプ氏は「とてもいい気分だ。素晴らしい議論になるだろう。会談は成功すると考えている。光栄だ」と強調。「わたしたちは素晴らしい関係を築ける。私はそれを疑っていない」と語った。

金正恩氏は「ここまで簡単な道ではなかった」と指摘。「我々には足を引っ張る過去があり、誤った偏見と慣行が時に目と耳をふさいできたが、あらゆることを乗り越えてこの場にたどり着いた」と語った。

両首脳は通訳だけを交えて約40分間会談。その後、拡大会合に移り約1時間40分間、協議した。トランプ氏は拡大会合の冒頭で「これまで解決できなかった大きな問題、大きなジレンマを解決するだろう」と強調。金正恩氏は「過去を果敢に克服し、向かい合うことは平和の前奏曲となるだろう。大きな事業を始める決心がある」と語った。

拡大会合には米国側からポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が同席。北朝鮮側は金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長らが出席した。両首脳は昼食会も開いた。

昼食会を終えたトランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩委員長(12日、シンガポール)=AP

昼食会を終えたトランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩委員長(12日、シンガポール)=AP

米国は北朝鮮に「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)を短期間で実現するよう求めている。段階的な非核化を主張する北朝鮮は「朝鮮半島の完全な非核化」をめざすとしながらも、自らが核放棄する意思は示していない。北朝鮮は米側に敵視政策の変更も要求している。1953年以来、休戦状態が続いている朝鮮戦争を終結させる方策を模索する。

北朝鮮は過去にも国際社会に非核化を約束したことがある。2005年には6カ国協議の共同声明で、すべての核兵器と核計画を放棄するとうたったが、実際には核開発を着々と継続。6回の核実験を経て、核兵器の完成を宣言するに至った。トランプ氏は会談に先立ち「過去のものとは違う本物のディールがあるかどうか、もうすぐわかるだろう!」とツイッターに投稿した。

日本人拉致問題への言及も焦点だ。トランプ氏は11日に安倍晋三首相と電話し、拉致問題を提起することを「百パーセント保証する」と述べた。

トランプ氏は会談後、日本時間午後5時に記者会見し、会談の成果を発表。午後8時にはシンガポールをたち、米国に向かう予定だ。13日にはポンペオ氏がソウル入りして河野太郎外相や韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談し、米朝会談の結果を共有する。

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