2018年7月16日(月)

「自助・共助」重視が6割、15年で倍増 防災白書

2018/6/12 9:28
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 政府は12日、2018年版の「防災白書」を閣議決定した。災害発生時の救助や避難活動について、国や行政に頼らずに一人ひとりの「自助」や助け合いの「共助」に重点を置くべきだとする人が6割を超えるという調査結果を掲載した。15年間で倍増しており、自然災害が多発する中で防災意識の高まりがうかがえる。

 内閣府は毎年実施している「防災に関する世論調査」の中で、重点を置くべき防災対策について02年と13年に調査した。3回目となる17年11月の調査は1839人から有効回答を得た。

 17年調査では40%が自助に、25%が共助に重点を置くべきだと回答した。国や行政による人的・資金的支援などの「公助」と答えた6%を大幅に上回った。年齢層が高くなるほど共助より自助を重視する傾向がみられた。公助の回答割合は全年代で低かった。

 02年の初回調査は公助が25%で最大。自助は19%、共助は14%だった。15年間で公助を重視する回答が4分の1に減った一方、自助か共助という回答の割合は倍増した。11年の東日本大震災以降、市民の防災意識の高まりがうかがえるという。

 自助や共助は日ごろの備えが欠かせないが、「家族などと災害が起きたらどうするかを話し合っている」という回答は58%にとどまった。02年の35%と比べると高いが、東日本大震災から間もない13年の63%からは減少した。白書は「防災意識を具体的行動に結びつけるための周知活動や施策を検討する必要がある」と指摘している。

 防災に関する情報の入手方法はテレビが81%で最多。ラジオ(48%)、新聞(33%)、防災情報のホームページ(31%)が続いた。60歳以上でラジオや新聞の割合が高い一方、29歳以下は「ツイッターやフェイスブック」などのSNS(交流サイト)が55%とテレビに次いで高く、30代も43%を占めた。

 内閣府は07年度以降、2年ごとに企業のBCP(事業継続計画)策定状況を調べている。白書は最新となる17年度の調査結果も掲載した。

 大企業(資本金10億円以上など)でBCPを策定済みの割合は64.0%で、前回調査から3.6ポイント上昇した。策定のきっかけとして「近年多発する自然災害への備え」を挙げる声が多かった。政府は大企業の策定割合を20年までに100%とする目標を掲げている。

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