2019年9月21日(土)

正恩氏、中国機でシンガポール入り

2018/6/10 18:22
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【シンガポール=恩地洋介】10日にシンガポール入りした北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、北朝鮮が保有する専用機に乗らず、中国政府からチャーターした中国国際航空の機体でチャンギ空港に降り立った。自国機の機体の老朽化と長距離飛行の実績の乏しさから、異例の判断を迫られたもようだ。

6月10日、シンガポールに到着した金正恩氏=同政府提供・ロイター

6月10日、シンガポールに到着した金正恩氏=同政府提供・ロイター

10日に平壌を飛び立ってシンガポールに向かった航空機のうち1機は金正恩氏を乗せた中国機だった。これとは別に本来は金正恩氏を乗せるべきはずの北朝鮮専用機「チャムメ1号」も出発。1960年代に旧ソ連で開発された「イリューシン62型」の改造機で、チャンギ空港には中国機の後に到着した。随行員や荷物を乗せていたようだ。

12日に開かれる米朝首脳会談の開催場所がシンガポールに選ばれた理由には、最大9000キロメートルともいわれるチャムメ1号の航続距離もあったとされる。それにもかかわらず金正恩氏が中国機を選んだ理由は定かではないが、飛行性能や安全性を不安視する声は上がっていた。

たとえば長距離飛行の経験があるパイロットの不足だ。外国訪問の使用実績は、金正恩氏5月に訪れた中国・大連ぐらい。北朝鮮の高麗航空が運営する海外路線は北京や上海、ロシアのウラジオストクなどに限られている。老朽化も深刻なようだ。韓国メディアによると、過去にはロシアを訪れようとした北朝鮮高官が、機体の故障のため平壌に引き返した事例もあるという。

中国政府にとっても好都合だっただろう。北朝鮮の首脳が中国機から降り立つ姿は、「後見役」としての中国の存在感を示すには十分だからだ。

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